紺色映した聖夜は
触れた白い吐息を指で消して

淡く甘く
過去が浮かぶより速く
深く揺らぐ
今は忘れたくて眩む

叫ぶ代わりに流した涙
紅い光に染まって零れる
辛く果敢ない綺麗な愛が
夢であったならいいのに

想いに募った心が
熔かす黒い夜空を刻みつけて

遠く届く
時が悲しみを覆う
狭く願う
影の切なさだけ照らす

街の笑顔に誰かの涙
碧い月星睨んで俯く
暗く淋しい素敵な愛が
嘘であったならいいのに

弾く幻想のような愛が
夢であったならいいのに

叫ぶ代わりに流した涙
白い世界に映るは鮮明
辛く果敢ない綺麗な愛が
彩鮮やかならいいのに
暗く淋しい素敵な愛が
彩鮮やかならいいのに


＜読みがな＞
こんいろうつしたせいやは
ふれたしろいといきをゆびでけして

あわくあまく
かこがうかぶよりはやく
ふかくゆらぐ
いまはわすれたくてくらむ

さけぶかわりにながしたなみだ
あかいひかりにそまってこぼれる
つらくはかないきれいなあいが
ゆめであったならいいのに

おもいにつのったこころが
とかすくろいよぞらをきざみつけて

とおくとどく
ときがかなしみおおう
せまくねがう
かげのせつなさだけてらす

まちのえがおにだれかのなみだ
あおいつきぼしにらんでうつむく
くらくさみしいすてきなあいが
うそであったならいいのに

はじくげんそうのようなあいが
ゆめであったならいいのに

さけぶかわりにながしたなみだ
しろいせかいにうつるはせんめい
つらくはかないきれいなあいが
いろあざやかならいいのに
くらくさみしいすてきなあいが
いろあざやかならいいのに