青嵐(せいらん)が星屑 散らす夏 追いかけていく
露草の青い息が頬 切って走ってく
朧雲に溶けた 彼岸花もう届かない
香る君が 見えなくなる 煙る夜
三日月が灯す宵 静けさは乱れ深く響く
霹靂が掻き混ぜ 居なくなる
夕闇の墨黒く 薄(すすき)の小筆を馴染ませてく
風鈴の音色に 耳傾け(かぶけ)
小さな歌を 紡いで眺む 遠く続いた石畳
あの先に 君は いるのでしょう
長雨は止まず ふりつづく時 涙掬べば見失う
零る星 手を伸ばす
十三夜の契り 忘却の彼方に過ぐ
思い出すは微笑む君 触れ合った指先
過ぎし季節映し 水鏡揺れる水面(みなも)の
夢と現(うつつ)交錯して 耳が鳴る
満月が守る宵 沈黙は暴れ高く騒ぐ
失せ物の僥倖 探してる
暗闇が閉じ込めた 草の隙間の鈴歌合せ
瞬いたひととき 羽ばたいて
若葉の水屑(みくず) 夕凪(ゆなぎ)が留めて 紅差す乙女の約束
鬼灯(ほおずき)の舟に 掛けおきて
泡沫となり 消え果ててさえ 君に届けと目を閉じる
蜻蛉が 遠く鳴く
真夏の氷点下に 二人手を取り堕ちていけたら
沙羅の花びら散り 風濁す
三日月が灯す宵 静けさは乱れ深く響く
霹靂が掻き混ぜ 見失う
終わらぬ歌を 紡いで眺む 遠く続いた石畳
あの先に 君は いるのでしょう
夏の夢から 覚めた途端に 君の面影遠くなる
さよならも 言えないよ
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暗転 超えて君のこと
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えいぐふと
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