暗がりの中の　小さな明かり
群がる弱いものたちみたい
泣きそうな顔　隠しても
笑う唇が引き攣れる

くらい　くらい　場所で
膝を抱えたら
いつか誰かが
見つけてくれるの？

可哀想な冬の金魚
鉢のなかで　泡を吐いて
ひらり　ひらりと　揺らす尾が
ひび割れてしまっても



誰も、気付かない



眩しいものから　逃げ出したくて
潜む物陰　息を殺して
涸れた涙に痛む目を
摩る指の先まで痛い

ふかい　ふかい　場所で
項垂れていたら
いつか誰かが
掬ってくれるの？

寂しそうな冬の金魚
鉢のなかで　口震わせ
くるり　くるりと　身を捩り
愛を乞い探しても



誰も、気付かない



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くらがりのなかの　ちいさなあかり（８・７）15
むらがるよわい　ものたちみたい（７・７）14
なきそうなかお　かくしても（７・５）12
わらうくちびるが　ひきつれる（８・５）13

くらい　くらい　ばしょで（３・３・３）9
ひざをかかえたら（８）8
いつか　だれかが（３・４）7
みつけて　くれるの？（４・４）8

かわいそうな　ふゆのきんぎょ（６・６）12
はちのなかで　あわをはいて（６・６）12
ひらり　ひらりと　ゆらすおが（３・４・５）12
ひびわれて　しまっても（５・５）10



だれも　きづかない（３・５）8



まぶしいものから　にげたしたくて（８・７）15
ひそむものかげ　いきをころして（７・７）14
かれたなみだに　いたむめを（７・５）12
こするゆびのさき　までいたい（８・５）13

ふかい　ふかい　ばしょで（３・３・３）9
うなだれていたら（８）8
いつか　だれかが（３・４）7
すくって　くれるの？（４・４）8

さみしそうな　ふゆのきんぎょ（６・６）12
はちのなかで　くちふるわせ（６・６）12
くるり　くるりと　みをよじり（３・４・５）12
あいをこい　さがしても（５・５）10



だれも　きづかない（３・５）8