目が覚めた
息も絶え絶え息を吸う
腕を見りゃあ
傷も増え増えまだ痛む

ああ、俺が何をしたっていうんだ
生きるだけで罪と言うならなんて
よくある言葉だ
ああ、わかってるわかってる
増やすための道具として作ったんだろ？
よくある話だ

耐えて物言わず泣くのが上手だ
歩くだけで褒められたあのころと違い
それだけじゃあ誰も褒めちゃくれねえ
耐えて耐えてればいつかは幸せ
その前にぶっ壊れちまういやもうすでにな
夢だけじゃあ足は動いちゃくれねえ

今日も恨めしそうに外を見る

もう嫌だ
息も絶え絶え床を這う
傷跡は
あれやそれとかあいつから

ああ、俺が何をしたっていうんだ
おかしいやつだなと見下してやがる
よくある構図だ
ああ、わかってるわかってる
笑うための道具として殴るんだろ？
よくある理由だ

好きも嫌いも失くして呆けた
歩くこともままならねえがあのころと違い
救いの手は誰も伸ばしちゃくれねえ
耐えて耐えた手ば震えが止まらん
その腕は愛されたい人にも触れられねえ
こんなんじゃあきっとうまく笑えねえ

今日も懐かしそうに夢を見る

ああ、わかってるわかってる
増やすための道具として産まれたんだろ？
よくある話だ
ああ、馬鹿みたいだほんと馬鹿みたいだ
増やすための道具として作られたんなら
抗ってやるよ

笑って笑えや狂って踊ろう
喚くだけで殴られるんなら乗っかってやろうじゃねえか
それだけじゃあ俺は止められねえ
何度何度も死んだこの身だ
今更逃げ出したいとか笑いごと
怖くはねえなんて嘘になっちまうが

今日も幽霊のように生きていく