低空飛行 (1/1)


さびついた自転車が
鳴きながら私を運ぶ
低いサドル
子供じみた色のボディー

景色が高くなって
ポニーテールがゆらゆら揺れた
とっくに捨てた補助輪で
今日も真っ直ぐに進む

にげたくてお前を握って
無機質な笑顔に救われた
泣いたあとの火照りはいつでも
この風が拭ってくれた

どんなに低くても
泥まみれになっても
まあるいこの翼で
明日まで飛んでゆけ

空回りの一歩だって
力を光を生み出す
すべりだしは順調でしょ


いたみきった自転車に
いろんな思いを積んだ
うなるペダル
締まりのないブレーキ

背伸びしてみれば
スタンドがぐらぐら揺れた
また近づいた太陽を
今日も真っ直ぐ見上げた

追いかけたくてお前を握って
無機質な温度に背中押された
忘れたくない熱はいつでも
お前に染み込んでいった

こんなに低くても
泥まみれになっても
まあるいこの翼で
私も空を飛べる

虫も殺せぬ一歩が
風を音を生み出す
伸び続ける一筋のわだち

あの日お前を目の前に
くじけそうだった影は
擦りむきながら
ぐらつきながら
確かに足を浮かせた

まるで空を飛んでるみたい
髪が踊る 目が染みる
町並みの早送りの仕方見つけたの

どんなに低くても
泥まみれになっても
まあるいこの翼で
飛べる飛んでゆける


まあるい翼をひきづって
あの感動をもう一度
ゴールまで立ち止まるな
これが私の低空飛行

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

低空飛行

閲覧数:77

投稿日:2016/04/17 15:54:13

文字数:608文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました