こんな不本意な世界
滅んでしまえと
幾度願っただろうか?
きみがいなくなるなんて
信じられないだ
眼鏡をかけた
非情な男が告げた
貧相な言葉
恐ろしくて 悲しくて
目の前が真っ白になって
もう何回目の葬式か
そんなことを思ったんだ
行かないでって
何度も言ったのに
涙が止まらないんだ
ユリを眺めながら叫ぶけど
レモンなんていらないよ
切り絵なんていらないよ
ただ獣のような僕に愛をおくれよ
ああ
いくら嘆き叫んでも
きみは戻って来てくれなくて
何かきつい匂いのするところで
あなたは箱に入ってたけど
自分を見て欲しがった君
甘えた君
そんな顔も二度と見られないんだな
後に残されるのは
安らか顔という名の
魂の抜けたきみ
それじゃあ満足できないんだよ
元に戻んなくていいからさ
何を壊してもいいからさ
どうかまだ居ておくれよ
君なしじゃ生きられないんだ
赤子のような僕に愛をおくれよ
東京には空がないと
言った君は美しかったな
あなたは美しいままだ
僕の頭の中でね
でもね
全部コールタールに埋まりそう
君のせいだよ
君がいなくなるのに
気が狂わないわけないだろ
飛行機から落ちてくる爆弾(もの)の中で
僕は踊り狂ったのさ
そこにあるのはきみを求める気持ちだけ
思い出なんかいらないよ
詩集があってもきみはいない
戻ってきておくれよ
もしくは僕がそっちに行くよ
獣のような僕に
人間(ひと)の愛をおくれよ
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