深々と、雪が降っていた。

10年前の戦争に負けて以来、この国からは活気という物が消えた。
「―――おや」
黒いマントに身を包んだ、冬色の少年はふと路地裏に目を向けた。
そこには、雪に震える1匹の子犬がいた。寒さに震える砂色の仔犬は、鼻先をくすぐった雪にくしゅん、とくしゃみをする。
「君、可愛いな」
冬色の少年と砂色の仔犬。
1人と1匹が出会ったのは、ある北国の1番寒い朝だった。

今日も、世界は静かに廻っている。

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【白黒P】鎌を持てない死神の話・エピローグ/捜し屋と僕の三週間

捜し屋と僕の三週間へ移行するための一幕。
結局短いw

閲覧数:327

投稿日:2011/06/04 22:07:06

文字数:209文字

カテゴリ:小説

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