ボトルシップクロニクル


暮れ行き泥(なず)む斜陽と影
茹だる海の火照り尾を引いて
我儘、気儘、波を辷る
酔いどれ帆船の舵をとれ

一体何を探してるの?
一疋、嗤った回遊魚
回らぬ時計はさておいて
青い鳥の啼音(なきね)の後を追え

昨夜(よべ)の不安と気がかりな夢と
古いまじないと野晒しの像と……
取り留めのないこと取り留めては
小さな世界の波間を縫った

(twinkle wonderland)

君を乗せてはいきたいけど
今はこの両の手で精一杯
手に入れた先から零れ落ちる
お座なりな夢ばかり集めてさ


絶え絶え響(どよ)む潮騒の音
そこかしこ繁く鶏鳴を
合図に今日も未知を乗せた
傾ぐ阿呆船の舵をとれ

あなたも私と一緒なの?
集(すだ)く蝉時雨に消えた声
朽ちて掠れた記念碑の字
何かが少しずつ壊れていく

すぐ間違って周章(あわてふため)いて
焦り取っ散らかしたら失って
取るに足らないこと取り立てては
小さな綻びが広がってく

君を見つけ出したいけど
今はこの両の目で精一杯
古めかしいものを祀り上げた
おさがりの明日ばかり夢見てさ

歌え歌え海神(わだつみ)の唄
世界の縁まであと数海里
あやふやな感情を篝火(かがりび)に
どこからも誰からも遠い地へ


君を見つけ出したいんだ
この海の遠鳴りを追い越して
探しものはどこにも無いという
事を見つけるための冒険譚

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ボトルシップクロニクル

ボトルシップクロニクルの歌詞

閲覧数:3,076

投稿日:2015/08/23 20:14:28

文字数:593文字

カテゴリ:歌詞

ブクマつながり

もっと見る

クリップボードにコピーしました