暁を待つ 星月夜の夢語り
秋風が凪ぎ 霧が満ちて滲む

濡れる蕾の行く末も 赦されぬ恋と沈むとも
紡ぎ織り成す言の葉に 言霊を宿して

ひとひら、染める祈りは 玉響
彼方、重ね合うほど 遥けき
秘めた想いを燈すのは 彼岸の華だけ


音のない聲 渡り鳥は旅を急く
逆さまの穹 掬う露に映る

不意に違えた刹那から 連綿と続く定めなら
幽かかげろう言の葉は 誰が為の契りや

うたかた、包み微睡む 幻
現、故に尽きせぬ 連なり
波紋描けば 水鏡 揺らゆ影法師


嗚呼 二つを分かつ 柵を壊して
永久の調べに耳を澄ませて

ひとひら、刻む誓いは 空蝉
彼方、果てて還りて 彩なす
時の随に聞こし召せ
欠片結ぶ切れぬ糸
導きは響きて 廻り逢うのだろう
秘めた想いを燈すのは 彼岸の華だけ

■かな

あかつきをまつ ほしづくよの ゆめがたり
あきかぜがなぎ きりがみちてにじむ

ぬれるつぼみの ゆくすえも ゆるされぬこいと しずむとも
つむぎおりなす ことのはに ことだまをやどして

ひとひら そめるいのりは たまゆら
かなた かさねあうほど はるけき
ひめたおもいを ともすのは ひがんのはなだけ


おとのないこえ わたりどりは たびをせく
さかさまのそら すくうつゆにうつる

ふいにたがえた せつなから れんめんとつづく さだめなら
かすかかげろう ことのはは たがためのちぎりや

うたかた つつみまどろむ まぼろし
うつつ ゆえにつきせぬ つらなり
はもんえがけば みずかがみ ゆらゆかげぼうし


ああ ふたつをわかつ しがらみをこわして
とこしえの しらべに みみを すませて

ひとひら きざむちかいは うつせみ
かなた はててかえりて あやなす
ときのまにまに きこしめせ
かけらむすぶ きれぬいと
みちびきはひびきて めぐりあうのだろう
ひめたおもいを ともすのは ひがんのはなだけ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

彼岸の華、燈火が如く。

sunonさんの曲(http://piapro.jp/t/cDgy)に採用していただきました!

彼岸花をテーマに。

■メモ
・花言葉(該当するものをピックアップ)
 情熱、再会、想うはあなた一人、また会う日を楽しみに
・花が咲く頃には葉がなく、花が散ってから葉が出る。
 「花は葉を思い、葉は花を思う」という説話がある。
・花の形から火に例えられる。

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投稿日:2015/08/09 22:17:29

文字数:802文字

カテゴリ:歌詞

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