軍人の寵愛16

投稿者: usericonエリーさん

投稿日:2020/02/09 04:09:12 | 文字数:2,626文字 | 閲覧数:13 | カテゴリ:小説

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水神、万理(ばんり)は、仁と由奈の関係を反対している神の一人だった。
他の神々は殆ど二人の婚姻を認めていっていたが万理はどうしても認めることが出来なかった。
あるべきものはあるべき場所へ帰すべきだと考えていたからだ。
しかし、仁の神殿へ行ってみると強力な結界が張られていた。
そこから由奈を連れ出すのは困難だろう・・・。
そう思い遠くからぼんやり神殿を見ていると雷神が現れた。
「貴方も人間との婚姻は反対してるのぉ?」
「雷神か・・・お前もっとちゃんとした格好をしろよ」
女装を指摘され雷神は怒った。
「これは私のお気に入りの服なの放っておいて!それよりどうなの?」
「あの人間は人間界へ帰すべきだと思う」
それを聞いた雷神貴幸は喜んだ。
「それじゃあ、私と手を組みましょうよ」
「お前とか!?」
不満そうに水神万理は声を上げた。
水神の万理は貴幸が苦手だった。
何度注意しても女装を続け最後には女性になりきっている姿を見るのは苦痛だった。
万理は少し潔癖症なところがあった。
それなので、貴幸の事を受け入れられずにいた。
しかし、今はそうも言ってられない。
もし、人間との間に子が出来でもしたらもう人間界へは帰すことが出来なくなる。
そうなる前に手を打たなくてはいけなかった。
仕方なく貴幸と手を組むことにした。
「ねぇ、知ってる?天気が良い日はあの結界の中から由奈は出てきて、仁に連れられて散歩へ行くのよ。その時を狙いましょう」
「分かった」
そう答えると水神は姿を消した。
水神が去った後雷神は嬉しそうに微笑んでいた。
「ふふふっ明日が楽しみだわ」
そう言い由奈がいる神殿を見た。

「由奈、明日はどこへ行きたい?」
仁は食事中に聞いてきた。
「仁さんと一緒ならどこでもいいです」
そう言われ、仁は一瞬照れたような仕草を見せた。
「あまりかわいい事を言うな。またキスしたくなるだろう?」
「や、嫌です。食事中はダメです」
そう言うと彼は笑った。
どうやらからかわれたようだ。
「それじゃあ・・・明日はまた花を摘みに行きたいです」
「ああ、ミーシェの花畑か。いいぞ」
「じゃあ、宜しくお願いします」
明日は久しぶりに外へ出る日だ。
由奈は嬉しくて仕方なかった。
夕食を食べ終わり自室へ戻りベッドに横になった。
(・・・明日は他の神様来たりしないよね?またあんな思いをするのは嫌だな)
そう思いながら由奈は眠りについた。
そして翌日、仁と一緒に外へ出た。
久しぶりの外だ気分がとてもいい。
外の新鮮な空気を思い切り吸い込み深呼吸をした。
仁は由奈に手を差し伸べた。
由奈はその手を取り、歩き出した。
そして、花畑についた。
そうして由奈は花を摘み始めた。
するとそこにミーシェが現れた。
「ミーシェさん!お久しぶりです」
「由奈さん、元気だった?」
二人は仲がよさそうに見えた。
(きっと気が合うんだろう、二人ともおっとりしているから・・・)
そう思いその様子を眺めているとまた急に雲行きが怪しくなり、雷神貴幸が現れた。
ミーシェと、仁は由奈を庇った。
「ミーシェさんは逃げてください!巻き込みたくありません」
「そんなわけにはいかないでしょう!貴方は私の大切な友人なんだから」
そう言うと後ろから聞きなれない男の声がした。
振り返ると青い髪の男が立っていた。
やはり美形だった。
(神様は美男、美女が多いのだろうか・・・?)
そんな事をぼんやり考えてしまった。
「由奈さん、私が合図したら逃げて」
「え?どうしてですか?」
「彼は貴方が仁の妻であることを認めていないの。何をしてくるかわからないわ」
「でも、ミーシェさんが・・・」
「大丈夫よ、私も女神ですもの。さぁ、行って!!」
その言葉を合図に由奈は神殿へ走り出した。
それを追おうとした水神の前にミーシェは立ちはだかった。
「行かせないわ」
そう言うと植物たちがざわめき出し、蔦で彼を捉えた。
すると水神が言った。
「お前が私に敵うと思っているのか?」
「足止めをするくらいならできると思っていいるわ」
水神はその蔦の水分を抜き、枯れさせた。
蔦は無残な姿になり彼からとれてしまった。
「私だって美しい花々を傷つけたいわけではない。だたあの由奈という娘を人間界へ帰したいだけなんだ。」
そう言うと仁の神殿へ向けて飛んだ。
一方その頃、仁と貴幸は戦っていた。
決着は呆気なくついた。
仁の勝利だ。
どんなに頑張っても貴幸は仁に勝つことは出来ない。
それは水神も同じことだった。
軍神に勝てるはずがないのだ。
神々の中で一番強いのは仁だ。
「どうしてあの子なのよぉ・・・」
そう泣きながら貴幸が言った。
ミーシェは少し貴幸が哀れになった。
しかし、ミーシェは仁たちの味方だ。
貴幸を励ましたりはしない。
仁は貴幸を倒した後、すぐに水神万理に追いつくことが出来た。
「あと少しであの娘を捕まえられるところだったのに・・・」
心底悔しそうに水神は言った。
「悪いが俺は全力で由奈を守っている。今の生活を邪魔する者は誰であったも許さない」
水神が問う。
「何故あの娘に執着する?」
その答えは仁の中にもない。
「わからん。だが、一度愛してしまったらもう手放せない」
「そこまで入れ込んでいるのに執着する理由がわからんだと?」
その質問に仁は答えた。
「ああ」
水神はやや呆れて言った。
「話にもならんな。人間なんてか弱いしすぐに老いて死んでしまうではないか」
「それでもいいんだ。俺は今を大切にしたいんだ」
万理は溜息をついた。
「・・・それほどの覚悟があるならもう好きにすればいい」
それは二人を認めた瞬間だった。
「私はもう邪魔はしないし、口も出さん。ただ、死別の覚悟はしておくんだな」
そう言い水神は去って行った。
その様子を神殿から見ていた由奈は改めて思った。
(そうか、神と人の寿命は違うんだ・・・)
しかし、仁はそれを知った上で由奈を愛しているらしい。
(私、何にも考えてなかった・・・)
由奈は少し落ち込んだ。
由奈は神殿から出て仁の元へ駆け寄った。
仁は一瞬複雑な表情をしていた。
「由奈、もう邪魔者はたぶん来ない。明日はもう一度花を摘みに行こうな」
そう言うといつものように微笑んでくれた。
「はい。ミーシェさんにもお礼を言いたいので」
二人は神殿へ入り、また仁は強力な結界を張った。

コラボにいらしてくださった方ありがとうございます。
初めてコラボ立ち上げます。
宜しくお願いします。
最終的にはニコニコ動画やYouTubeへのアップを目指しています。

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