時計の針の音だけ
聴こえてたと思ったら
乾いた水音が聴こえてきた

こんなに会いたいと
思ったことはなくて
気がついたら
傘も持たずに飛び出してたの

走ったらあなたに辿り着く？

雨降り地球儀
嘘みたいに空は透き通ってる
泡みたいな雨粒が降ってくる
冷たいとさえ感じなかった

何してるの？
…会いに行きたいけど
何処にいるか
わからないの…

走っても無駄
そんなことわかってる
知らない誰かが
あたしを呼んでる

だけどあたしは止まらない

雨降り地球儀
嘘みたいに空は蒼々としてる
泡みたいな雨粒がまるで水中
周りは眩しいほど輝いてた

いつの間にか土砂降り
だけど驚く程綺麗で
雨色に濡れながら
溺れていくのを感じた

ただもう一目だけ
会っておきたかった…
言いたかったの

大好きよ…！

雨降り地球儀
嘘みたいに空は透き通ってる
泡みたいな雨粒が降ってくる

雨降り地球儀
嘘みたいに空は蒼々としてる
泡みたいな雨粒がまるで水中

フラットバックで水を感じて
声にならない声で
あなたの名前を
ひたすら叫んだよ…

気がついたら
水面が頭上でゆらゆらしてた
視線を下ろせば
二つに割れた尾

「おかえりなさいませ魚姫（うおひめ）」

…まさかあたし
夢視（み）てた

…ただいまネオフィッシュ
あたしが恋した
あの人は誰だったの…？