title:worker.
write:けー。
sing:巡音ルカ



大量生産から成り立った社会の中
個性なんて求められない事はご存知の様に
人々はそれを「不幸」だなんて云うのだけれど
曖昧なまま固められた意志で働くよりも
よっぽど上手に世界は廻るのです

悲しいと思えば思う程 「仕方ない」で言い逃れて
嫌いと思えば思う程 「離れよう」で自己解決
寂しさといえば 何時迄経っても消えることはありません

空に流れていく雲を 嫉ましく思いながら
小さな都市(オリ)の中で働く 今日も
いつもと同じ単純作業 繰り返して
いつもと同じ営業笑顔 繰り返して
「もう飽きた!」と叫べる日には
汚れた社会(ここ)に唾を吐いて
馬鹿らしく見下してやりたいのですが
生憎 それは只の「我儘(ねがい)」とだけしか受け止められないのです
これからも、ずっと



現実逃避なんて不可能な社会
次から次へと忙しいことはご存知の様に
人々はそれを「幸福」だなんて云うのだけれど
自分自身を抑え付けた意志で働くことは
よっぽど辛く生きることになるのです

悲しいと思えば思う程 「虚しさ」は増していって
嫌いと思えば思う程 「嫌わないで」の矛盾
寂しさといえば何時迄経っても消える事はありません

暗闇を昇る月に同情しながら
小さな部屋(カゴ)の中で眠る 今日も
いつもと同じ単純作業 繰り返して
いつもと同じ営業笑顔 繰り返して
「もう飽きた!」と叫べる日には
純粋なままの月と一緒に逃げ出して
静かに笑えたらいいのですが
生憎 それは只の「妄想(ゆめ)」だとしか受け取られないのです
これからも、ずっと

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

worker.

閲覧数:63

投稿日:2010/06/29 01:25:46

文字数:693文字

カテゴリ:小説

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