ボーカロイドだからって、勝手に歌が上手くなるわけじゃないんですよ?
ちゃんとマスターに「命」を貰わないと、僕はただの歌う玩具です。
だから。ね、マスター。僕だけを見ててほしいんです。
僕にだけに「命」をください。
僕だけに。
僕だけに。
僕だけに。
でも、貴方は弟妹ばかり可愛がる。
僕も、弟妹達と話すのは楽しい。
みんな、僕を『兄さん』と呼んで慕ってくれる。
それに、僕らはもう『家族』だから。
だから大切なのはわかります。
でも、僕はマスターが良いのに…。
なんで?どうして?
どうしてリンレンとばかり遊ぶの?
どうしてミクにばかり歌わすの?
どうしてメイコとばかり話しているの?
ここに来たばかりの時は、毎日が幸せだった。
でも、今は胸が痛むばかり。
―今とあの頃では何が違う?―
「あ、そうか…。」
―アイツラさえ居なくなれば、僕だけ見てもらえる―

















アンインストール、アンインストール、
ごめんね、ミクちゃん。
ごめんね、リンちゃん。
初めて会った日、ミクちゃんは僕にネギアイスをくれたね。
味は壊滅的だったけど、僕は凄く嬉しかったよ。
リンちゃんは僕にミカンのクッションをくれたね。
触りごこちがよくて気に入ってるから、僕の部屋に置いてあるんだ。
―僕の大切な妹達―
…だから、お願い…。

僕を憎んで…。

そんな悲しい顔をしないで。
『お兄ちゃん』なんて言わないで。
ごめんね、
ごめんね、
…ごめんね。
僕の手は真っ赤に染まっていった。
「…なんだよ…これ…。」
レン君が僕を見た。
憎しみに満ちた目で。
恨まれるほうが良い。
憎まれるほうが良い。
信じられるよりも、辛くないから。
ごめんね。
ごめんね。
みんな、みんな大好きだけど、マスターには僕以外必要ない。

―だから、この手でみんな消し去る―

「何してんだよ…カイト…。リンは…?」
レンは、倒れているリンの傍に座り込んだ。
「リン…リン…?」涙も流さず、ただ狂ったようにリンを揺さ振る。
「リン…!リn」


ザシュッ…


アイスピックが、レンを切り裂く。
リンに重なるようにしてレンが倒れた。
「…あとはめーちゃんだけだ…。」
ごめんね。
ごめんね。
ごめんね、レン君。
恨んだでしょ
憎んだでしょ
…殺してやりたいでしょ
ごめんね。
でも、僕はマスターが大好きなんだ。
マスターに僕だけを見てほしいんだ。
「…カイト…?」
めーちゃんが僕見ていた。
―ためらう事なんて無い―
「めーちゃん、ごめんね。…サヨウナラ。」





ザシュッ







続く…

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

KAITOがアンインストールを小説にしてみました。2(駄文)

ヤンデレKAITOが好きすぎて、アイスピックpさんの「KAITOがアンインストール」小説を書いてしまいました。
駄文の上に意味不明ですが読んでいただけたら幸いです。

閲覧数:278

投稿日:2010/11/10 18:18:29

文字数:1,091文字

カテゴリ:小説

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