【A】
小さな 小さなこと
何でも無い様子で
あなたが笑う

小さな 小さなこと
紡いできた想い出
雑音(おと)を立ててた

巡るたび 狂うのは
いつも いつも 世界だからと
目の前の 景色たち
そっと そっと 包み込んでた

【B】
誰かさんが 口ずさむ
唄声に 惹かれて
目を覆う 現実を
ふたりきり 駆けてた

傷口に 染みてゆく
かすみ空に さようならを

【S】
もし闇が 近づいたら
手をとり 走って くれますか
ロストシエル 見つからない
涙と 失くした 空へ乞う


【A】
小さな 小さなこと
ただただ 震えている
左手隠す

小さな 小さなこと
分かってたフリをして
季節を待とう

過(よぎ)るたび 手を伸ばし
どうか どうか 掴んでみたい
息潜(ひそ)め 声殺し
強く 強く 祈っていたの

【B】
誰かさんが 冷ややかな
溜息を 零した
虚ろな瞳(め) 映り込む
溶けている 白色

硝子なら 曇りゆく
すきま風 頬を撫でる

【S】
絡む指 の ぬくもりを
わずかに 感じて いられたら
ロストシエル 届かないよ
いつかを 信じて いたけれど


【S】
むかし むかし 夢見ていた
永久(とわ)へと 続いた 紅い糸
ぼやけている 視界の中
小鳥が 夕日に ふらり堕ちた

【S】
教えてよ 枯れる月は
誰にも 知られず 嘆いてる
ロストシエル 消えてゆくの
私は あなたを 想ったまま…