遠く聞こえた脈打つ胸 抱くように
指に掬った 清き川の流れ

咲くと見し間に 掻き消えて
また目覚めを待つ 空蝉の
夢と現に 空を恋い
鳴く如くに 詠う

絶ゆまず巡りて廻る鼓動よ
何時か光を掴む生命よ
せめてひと時 安らぎを
眠れ この川に


遠きわたつみ 沈む月のけぶるように
目を曇らせた 涙 川に落ちる

咲くと見し間に 枯れ果てて
また眠りにつく 空蝉の
夢か現か ただ一夜
鳴く如くに 詠う

絶ゆまず時を奏でる鼓動よ
何時か生まれて還る命よ
夢の終わりの 安らぎを
やがて この川に


ただ 風の前に 散りてゆく定命を
恋ふれども 川は絶えずに流れて


絶ゆまず巡りて廻る鼓動よ
何時か光に還る全てよ
せめてひと時 安らぎを
歌に込めて 祈りを

あたたかな生命よ
美しき生命よ
今はひと時 安らぎを
眠れ この川に





・よみ

とおくきこえたみゃくうつむね だくように
ゆびにすくった きよきかわのながれ

さくとみしまに かききえて
まためざめをまつ うつせみの
ゆめとうつつに そらをこい
なくごとくに うたう

たゆまずめぐりてまわるこどうよ
いつかひかりをつかむいのちよ
せめてひととき やすらぎを
ねむれ このかわに


とおきわたつみ しずむつきのけぶるように
めをくもらせた なみだ かわにおちる

さくとみしまに かれはてて
またねむりにつく うつせみの
ゆめかうつつか ただいちや
なくごとくに うたう

たゆまずときをかなでるこどうよ
いつかうまれてかえるいのちよ
ゆめのおわりの やすらぎを
やがて このかわに


ただ かぜのまえに ちりてゆくさだめを
こうれども かわはたえずにながれて


たゆまずめぐりてまわるこどうよ
いつかひかりにかえるすべてよ
せめてひととき やすらぎを
うたにこめて いのりを

あたたかないのちよ
うつくしきいのちよ
いまはひととき やすらぎを
ねむれ このかわに

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生命に祈る歌(仮題)

sunonさんの曲http://piapro.jp/t/cDgy


行く川の流れは絶えずして、は有名な一節だと思います。

ボーカロイドは、現状唯一、生命全てを弔う歌を歌える存在だと思うのです。
人間は何時か死にますが、彼等、彼女等は不死の存在です。
これまで人間が、自分の寿命を棚に上げて歌うしかなかった全ての歌を、
ボーカロイドは全く自然に歌う事が出来る存在だと、そう思うのです。

閲覧数:248

投稿日:2015/07/02 21:39:41

文字数:825文字

カテゴリ:歌詞

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