歩きづらい道を避けて
足下の花を踏み付けた
そこで咲いてる方が悪いのさ、と
悪びれることもなくそれを「抜け殻」と呼んだ
誰かの隣で歩調を合わせ
偽りに微笑んでみせる
その方が楽だったから、だなんて
悪びれることもなくそれを「愛する」と称した
優しい歌はもう要らなかった
きっと同じ声でしかないから
優しい台詞は何処からの拾いもの
きっと誰かが必要としているのだろう
痛い、アァ痛い
知らない内に流れた赤は
知らない名前の知らない顔
最初から羽根など無かったのだ
悪びれることもなくそれを「自由」と信じた
誰かの隣で一所懸命に
愚かな道化を演じていた
個性、だなんて邪魔なだけだった
悪びれることもなくそれを「幸せ」と称した
優しい歌はもう要らなかった
きっと同じ声でしかないから
優しい旋律は昔からの世迷言
きっと誰かが必要としているのだろう
会いたい、アァ会いたい
でも【誰】に会いたいのだろう
背負った蛹が重くて
切り開く勇気も無くて
気付けば回りは棘だらけ
社会はどうやら敵だらけ
流した赤は自分のものだった
でもこの笑顔は誰だろう
鏡に映してみても
輪郭がぼやけて不透明
違和感走った足を持ち上げれば
膨らむ蕾が割れていた
優しい歌が聞きたいな
この耳は機能するかな
優しい歌が聞きたいな
この心は反応するかな
優しい歌が歌いたいな
せめて抜け殻の中から手を伸ばして
羽根は無くても
背負ったものが重くても
いつか【誰か】に会えるなら
壊れかけた蕾
水をあげよう
せめて咲け、鮮やかに
(タイトル未定)
社会の大部分は気付けば棘 / 抜け殻より愛を込めて / 背負ふ http://shindanmaker.com/350776
というお題より。
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