A

大きな川の流れに
魚が泣いた
手を濯ぐ少女

B

洗って 洗っても
後から後から溢れるもの
黒いそれを川下へ流した

S

罪の記憶を背負って歩く
砂に埋もれたように息をしていた
その名前も何も分からないならば
掬った水に私を透かした

A

大きな川の流れに
鳥が飛び去った
まだ沙ぐ少女

B

願って 叶っても
何かが 何かが違う気がした
それでも歩こうとする私は

C

縹が遮る夕景
苦し紛れの声
何をしても変わりはしないなら
私はその手を掲げた

代わりはしない、と風景
裸のままの心
成した罪は流せやしないなら
それすら 全部が私だ

S'

罪の記憶を背負って歩く
砂に埋もれたように息をしていた
その名前をいつか拾い上げたら
掬ったそれが輝いていた

SS

誰かの声を紡いで消える
いつか心臓も流した少女
その名前も失くし 鳥に 魚になれたら
横たわる流れに濯ぎ続けた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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沙ぐ少女

よなぐ、と読みます。午睡の夢に見た彼女は私たちの罪をどれほど背負って、濯いでくれたのでしょうか。

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投稿日:2018/10/02 16:23:58

文字数:398文字

カテゴリ:歌詞

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