君の瞼にキスをして　煌めき出した御伽
傷口は浅い筈

たった一度で焼けそうに　脈打った心臓が
鳴いてる感覚　まだ軽傷

君を連れて何處に行こう
奪われたなら戻らない帰路
正確に辿れるように

理想郷など無いとしても
悲しみだけを残して
終わりなんてやめて
「ちゃんちゃらおかしいわ」

この場限り　アイラヴ・ユー
嗚咽みたく聞こえた
その手を引いた一瞬
然様なら、青春

揺れる此処はトーキョー
嘘の波を泳いで
君の震える声帯も
今だけはほら、奪ってあげる


駅は今夜も忙しなく　粧し込んではダンス
入り口で立ち尽くす

次が有るなら後ちょっと　上手くやれればいいね
泣いてる錯覚　もう重症

君を攫うプラットホーム
惜しむ演技は上手くないのね
誤らず帰れるように

『理想郷なら其処に在った』
今更何の冗談？
酔わせるのはよして　醒めてしまう癖に

その場凌ぎ　オンリー・ユー
当て所もなく彷徨う
君に触れたいよ　交渉
今日は、感傷

救えないね、トーキョー
嘘と嘘で騙して
いっそ呼吸も止めようか
後ろめたいと、君が云うなら


莫迦げた愛は餞に変わって
捧げた声はあっけなく還る
忘れることが条件だったね
永遠など最初から　失かった


散って散って　アイミス・ユー
厭だ　厭だ　無様ね
わかっていたラストには
花束を手向けて

熟れた熟れた　トーキョー
後は落ちていくだけ
だから絡め合ったのに
この小指　凍えてるの

この場限り　アイラヴ・ユー
それ以上は云わないで
その手を引いた一瞬
然様なら、青春

ぶれた街はトーキョー
嘘と嘘で殺して
君の震える唇を
救う術なら　知っていたけど