左前に合わせた着物の 裾を翻し消えた貴女様に
格子の外は曇天白雪 貴女へと贈る唄を紡ぐ

閉じた眼が映す景色は今となっては遠い日の事
愛しい恋しい貴女の元へと 時経た今でも間に合うと信じて

雪降る彼の日に違えた言葉を果たすためにただ今は駆けましょう
駆け抜けた先に貴女を願って辿るこの道が不帰路と知っても

私にとっては恐れるに非ず胸にただあの誓いを想って
「共に不帰路を辿ろうか」
「愛しい貴方と永久に共に」


左前に合わせた着物の 白雪の袖を鮮紅に染めて
共に堕ちようと引いた刃は 私と貴女を隔てたのです

虚ろな私を流れた時は彼の日から遠く雪を降らせ
一年(ひととせ)先でも赦されるのなら 再びあの約束を果たすために

流れた時が戻らぬと知れども諦める事なく刃を引こうか
薄氷の下朱色に染めて千曳の岩をも砕いて見せよう
「愛しい人よ、今に行く」
「遅れた私を叱っておくれ」



彼の日と同じだが違う刻(トキ)に 貴女の元へと辿り着こう


最期に聞こえた音は
あちこちから響く逆手の拍手

闇に沈む視界が映すは
死出の衣を着た貴女様

最期に感じた物は
私の首に回された 氷のように冷たい―――

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

【オリジナル曲】白い雪が埋めるのは【曲募集中】

初のがくぽ曲です!
和風心中モノ、お相手はルカ姐様で。
テストの真っ最中だけどやってしまった。
後悔は、少しだけしている。

閲覧数:147

投稿日:2011/05/24 13:56:41

文字数:535文字

カテゴリ:歌詞

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