『ピンポンパンポン
 こんにちは、科学部部長、鏡音レンです。
 全校生徒の皆さん、落ち着いて聞いてください。
 現在、ボカロ学園第1棟にて先生、生徒多数が未知のウイルスに感染。
 正気を失って他の人間を襲っています。
 学園内の全生徒は速やかに体育館に避難、扉を閉めて完全に外と遮断してください。
 なお、生徒会一同は生徒会室へ集合してください。
 くりかえします…』

一つの校内放送をきっかけに学園中がパニックに陥る。
ただ唯一助かったのが避難場所を指定されていたので右往左往せずに大きな事故もなくみな目的地へ迎えたことである。
そんな中を人の流れとは逆に歩く生徒が何人かいる。
彼らが目指すのはもう一つの目的地、生徒会室であった。
ほどなくしてすべての生徒会員が集まった。
ミクを筆頭にリン、レン、ネル、テト、である。
彼らも混乱しているのか落ち着きがない様子だった。
それでもやはりこの人だけは冷静で、ゆっくりと口を開いた。

「みんな、落ち着きなさい。
 とりあえずこの状況を把握しきっているのはレンくんだけだと私は思うのだけど…
 どうかしら?説明できる?」

レンはミクの問いかけにうなずくとホワイトボードの前に立ち、みんなのほうを振り向く。
そして突然みんなにむけて頭を下げた。
突然のことにみな唖然とする中レンが話し始めた。

「みんな、ごめんなさい。
 今回の一連の事件には実は僕も少し絡んでるんだ。
 先に言っておくと、いま起こってることはウイルス感染なんだ。
 もちろん処置の仕方もある。だからみんなに集まってもらったんだ」

レンの告白にざわつく生徒会室。
もちろんリンもその中に入っていた。

「え、そんなの聞いてないわよ!?
 私に内緒でなにやってたのよ!」

いつも一緒にいるだけに内緒にされていたということが気に食わないらしい。
しかもそれがこんな大事になっているということが拍車をかける。

「ごめんね、リン。
 でもそれだけ危ない実験だったし…。
 それに他校の科学研の部長だけが集まった合同の開発研究だったから」
「そんなの言い訳よ!
 大体…」
「リンちゃん、少し黙ってなさい。
 そんなことは後で行って頂戴」

熱くなるリンをミクが静止する。

「それで、いま感染している人たちに害はあるの?
 具体的にいうと処置したあと元に戻ったときになにか障害があるのかどうかなんだけど?」
「その点については大丈夫です。
 感染していた時のことを覚えていないだけで、他に害はありません。
 もともと殺傷を目的としたものではないので確実です」
「それじゃなんでそんなものを作ろうとしたのかしら?」
「それは…ボカロ工業高校の科学研部長のアカイトくんが…。
 文化祭でお化け屋敷するからもっとリアルにしようって…」

………。
場の空気が一瞬止まる。
そしてミクがにっこりと笑って殺気を放ち始める。

「そう、その子をこの事件が解決してから私の前に差し出しなさい。
 じきじきにお説教をしてあげようかしら」
「わ、わかりました…」
「もちろんそんなくだらないことに加担したレン君もよ!」
「はい…」
「で、元に戻す方法はどうするの?」
「えっと、1日たてば勝手に元に戻ります」

スパーンッとレンに鋭いツッコミが入る。ネギで。

「なに!?こんだけ大騒ぎしておいてあんな校内放送で混乱させといて、一日で元に戻りますってなによそれ!
 そんなんあって言いわけ!
 っていうかもうなんかいろいろおかしいでしょ!
 なんでいきなり学園ものでバ○オハザードッぽいことが起きてるのよ!
 ネタ詰まったからってなんでもしていいてもんなの!ねぇ!」
「ちょ、ちょっと!ミク姉!
 いろいろとキャラ崩壊してるよ!
 っていうか言っていいことと悪いことがあるよ?!」

ギャーギャーと切れ始めたミクを全員で取り押さえる。
兎にも角にも次の日には何事もなかったかのように平和な一日だったそうな。

               ◇

………べ、別にネタに詰まったんじゃないんだからね!! by作者

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ボカロ学園 第20話「ボカロハザード②」

なんか、①を書いてから半年空きましたw
結果、当時思いついていたネタをすっかり忘れてしまってなんかこう、グダグダにw
ごめんなさい、すみません、ゆるしてください・゜・(ノД`;)・゜・

閲覧数:211

投稿日:2013/08/23 01:48:21

文字数:1,703文字

カテゴリ:小説

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