キャラクター雑貨のお店「ゆっくり」に、お客でやってきた駿河ちゃん。
彼女は、お店でバイトをしているレンくんと、顔見知りだった。

「たまに、ライブハウスで会いますよねッ。へえ、ここでバイトをされてるんですかぁ」

駿河ちゃんの言葉に、レンくんは頭を掻く。
「ええ、雑貨が好きなもんで。ええと…」
「あ、あたしは山原駿河(やんばる・するが)です。バンド“カンテイダン”のドラムスをやってます」

自己紹介をした彼女に、りりィさんは微笑んだ。
「あ、コヨミさんのバンドですね。面白くて、楽しい音楽、されてますよね」

「あらっ。ドウモ、ありがとございます!」
こんどは、駿河ちゃんが頭を掻いた。


●カッコイイ音楽ですよね!

レンくんは、彼女に向かって言った。
「そうそう、“カンテイダン”は、カッコイイ音楽やってますよねー。あ、ボクは加賀美 蓮です」

「ええ、レンさんね。“シグナル”のリンちゃんの、お兄さんでしょう?」
駿河ちゃんは、身を乗り出して言う。

「リンちゃんのバンド“シグナル”も、あれ、けっこうイケてますよお」
「そう?なんかウルサイ系のバンドじゃないですか?」
「いえいえ。リンちゃんのボーカルは、良いっすよ」

ひとしきり、音楽談義が盛り上がってしまった。

話が途切れた時に、ゆくりさんが彼女に尋ねた。
「そういえばー、確か、霧雨さんと仲が良いみたいですねー」


●ネットの記者なの?

駿河ちゃんはうなずいた。
「ええ。姐さんとはけっこういつも、つるんでますねぇ」

姐さん…。ちょっと引き気味になったレンくん。

すると、りりィさんも彼女に話しかけた。
「ねえ、聞いていいかしら?」
「はい?」

「あなたと霧雨さんって、もしかしてデフォ子さんとお友達かしら?」

急に話を振られたので、彼女は目を丸くしながらも、うなずいた。
「ええ。友達というか、知り合いですね」

けっこうおしゃべりなたちのようで、駿河ちゃんはいろいろと話し始めた。

「あたし、インターネットのウェブサイトで、いろんな情報を配信するネット新聞の、記者やってるんです」

「へえ、ネットの記者なのー?」
ゆくりさんが言う。
「ええ。そこで、デフォ子さんが前に作られてた商品を、紹介したことがあるんです。それで、知り合いに」

「そうなの」
りりィさんがうなずいて、尋ねた。
「じゃ、一緒に仕事をコラボをしたりとかも、するのかしら?」

駿河ちゃんは、いたずらっぽく笑った。その顔は、まるで少年のように無邪気だ。

「えへへ。実は、そうなんですよ。いろいろ、一緒にね」v(*'-^*)-☆

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

玩具屋カイくんの販売日誌(209) 「ゆっくり」と、駿河ちゃん

ニュー・ウェーブな感じの、彼女。何をやってくれるのでしょうか…

閲覧数:79

投稿日:2013/09/16 20:21:14

文字数:1,095文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

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  • enarin

    enarin

    ご意見・ご感想

    こんにちは! 拝読させて頂きました!

    ニューフェイス&ニューウェーブの駿河ちゃん、なかなかいい感じのコですね~♪ ネット貴社ですか~。10年くらい前の某ドラゴンなライダーさんも、記者設定で面白かったし、こういうの好きです!

    記者さんって、こういう”関連の探りを入れて、ツテでコネを作って、本人にエンカウントして、ネタを仕入れるの、巧いですよね。というか公的報道、事件報道以外は、みんなそんな感じなのかなぁ。特に芸能系って、ツテコネたれ込みなんてのが多いみたいだし。

    でも、駿河ちゃんはそういう感じが強いわけではなさそうですね。今は新聞社のネットニュースは勿論ですが、信頼できる所に限るけど、blogとかtwitterとかから得られる出所がしっかりしたニュースって、大事ですからね。スマホ普及で、いつでも速攻でニュースが飛び込んでくるし、ますます紙媒体の新聞は、号外以外、あんまり…。弟が新聞配達社に勤めている手前、あんまり悪く言えないんですが、現実は…。

    これからとっても楽しい展開になりそうで、期待してますね!

    ではでは~(*^。^*)

    2013/09/21 10:20:29

    • tamaonion

      tamaonion

      enarinさん、感想をありがとうございます!

      >10年くらい前の某ドラゴンなライダーさんも、記者設定で面白かったし、こういうの好きです!

      へえ、寡聞にして知りませんでしたが、面白いですね。平成の仮面ライダーって、リアルで凝った設定があるんですよね!たまに情報を知って、感心したりします。


      >特に芸能系って、ツテコネたれ込みなんてのが多いみたいだし。

      そうみたいですね。芸能関係の記者さんはあまり知り合いがないですけど、けっこうエグイ仕業をする人もいるみたいですよね。


      >でも、駿河ちゃんはそういう感じが強いわけではなさそうですね。今は新聞社のネットニュースは勿論ですが、信頼できる所に限るけど、blogとかtwitterとかから得られる出所がしっかりしたニュースって、大事ですからね。

      そうなんですよね。専門業界とか、“○○業界”という背景があると、人間関係が大事なので、芸能や報道みたいに「人を出し抜いたり」すると干されます(笑)
      いっぽう、芸能界も実情は、スクープといっても、「持ちつ持たれつ」みたいらしいですね。大人の世界は結構、フクザツですよね。(笑)


      >スマホ普及で、いつでも速攻でニュースが飛び込んでくるし、ますます紙媒体の新聞は、号外以外、あんまり…。弟が新聞配達社に勤めている手前、あんまり悪く言えないんですが、現実は…。

      そうですか、お疲れ様です。紙媒体は結構、拡販は厳しい社会ですが、やっぱり記録として残りやすいし、雑貨の市場なんかでは、割と読んでる方も多いですよ。弟さんには頑張って欲しいと思います。

      でも、アメリカの大手新聞もM&Aも多いし、世の中も動きが激しいですよねー。それぞれ、長所はあるんですけど。

      感想、ありがとうございます!
      またぜひ聞かせてくださいね!

      それでは、また。

      2013/09/21 21:03:28

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