リモーネ・スプレーが、引き起こすステータス異常の名は【酸味の目眩まし】と云う。これを受けてしまうと視界がボヤけてしまうが、すぐに水で洗い流せば元に戻る。


ミクは水道のみずで 目をあらった
酸味の目眩まし から回復した


「ミクちゃん、だいじょうぶ?」

 仲間のリンは容態を確認していた。リーダーの受けた技は、HPダメージは無いけれど受ければ目が痛くなる行為だからだ。

「だいじょうぶよ……。この痛みのおかげで、レモンの新しい使いかたがわかったわ」

 心配される側は、どうやら新しい技をラーニングしたみたいだ。所持アイテムにレモンがあれば、リモーネ・スプレーを使ってみようと思っている。

 それから2人はつまみ食いをせず、シャインマスカットの粒を軸から外していった。マスカットの粒が無数になったところへ、料理長のリッシモが新たな指示をしていく。

「下準備できたネ。じゃあワタシ、マスカットをお皿に乗せるカラ、ラガッツァたちはこのレシピ読んでネ」と言うとリッシモからお菓子作りの説明書を手渡してきた。

「はい、わかりました」

「なに書いてるんだろ?」

 ミクとリンはレシピに目を通していく。


[フォレスタ・キングダム城に伝わる甘い奇跡]

王族が先祖代々、食べている甘いお菓子とは、食べたヒトを虜にしてしまう魔法が秘められている。

それを後世に伝えるため、このレシピを記す。

◎無垢なミルフィーユ◎

パイ生地を千枚の葉のように重ねてから土台をつくり、生クリームを挟めば、それはミルフィーユになる。
隠し味に“切なさ”を重ねれば、その味は乙女心に響くのだ。

◎イチゴのタルト◎

ビスケット状にした生地でタルトの器を作り、その上へクリームとジャムにしたばかりのイチゴを乗せてみよう。
するとサクサクした器とイチゴが合わさって、酸味が積み上がってくる。
タルトに乗せるイチゴは、恋心に必要な隠し味。

◎チョコレートケーキ◎

カカオの苦味だけでは乙女は甘い罠に掛からない。
甘さを抑えたチョコレートケーキなど、ヤダヤダと拒否されてしまうだろう。
カカオにミルクを加え、甘いところを見せればヒトは大人になれる。


 感情的な文章で、お菓子作りの説明が書いてあるレシピ。リンは王室に伝わるそれを読んで、自分に必要な新しい力を発見した。


リンは甘い奇跡のレシピからニュアンスをうけて
必殺技【???】を おぼえた
攻撃まほう【レッツゴー・クッキーマン】を おぼえた


 クエスト中であるがリンは新たな【☆必殺技☆】と【まほう】を取得できた。

 リンはそれから銀色のボウルを手に取り、容器のなかへ小麦粉を入れた。そこへ牛乳を加えてから、泡立て器を使い材料を混ぜていくのだ。

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G clef Link 姫様へのカラメーラ・ドルチェ3

甘いモノが食べてえな・・・・・・。

次話
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投稿日:2020/01/29 01:22:54

文字数:1,152文字

カテゴリ:小説

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