昔 遠い昔
夢をみていた
下らない夢
ありふれた夢
何の根拠もない
都合のいい 夢

いつかきっと
誰かが救ってくれる
自分に意味を与え
価値をくれる

この錆びついた苦しみを
理解し 浄化してくれる

夢を信じ 待ちわびた

何も知らなかった あの頃


時は流れ
遂に夢は現実になった

と思った

馬鹿な子ども

誰が救ってくれようか

自分で自分を諦めたというのに

空っぽだというのに

自分の中身を
他人に詰めて貰おうだなんて




だからきっと


夢を見た
遠い昔 甘い夢を

まだ気づいていなかった

あの頃のほうが
幸せだったのかもしれない

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投稿日:2009/06/14 23:20:50

文字数:282文字

カテゴリ:その他

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