Cage   [短編小説]

投稿日:2011/03/04 12:56:49 | 文字数:533文字 | 閲覧数:17 | カテゴリ:小説

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短編小説です。

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TEXT
 

よく晴れた、気持ちのいい朝。
目が覚めてすることは、可愛いペットにご飯をあげること。

新鮮な水を汲み、エサを戸棚から取り出してやる。
その動きに気付いたのか、食欲に貪欲な彼女はエサを求めて足元にやってきた。
まったくよく食べる子だが、こうして見ると可愛いものだ。

誰かに取られないようにとエサを必死に口にほうばり、一心不乱に食べている。
誰も取らないんだが、食欲が旺盛なのはいい事だ。

しかし行儀はあまり良くなく、口の周りは食べカスだらけだった。
やれやれと、彼女の口元に顔を近付け、舌を使って舐め取ってあげた。
それに対して、彼女は驚いた様子もなく、動じたりしない。汚れた口元を綺麗にしてあげると、彼女はお腹が膨れたのか満足そうな笑顔を見せた。

食べた後は眠るだけ。その場で横になって、寝息を立て始めた。
実に欲望に忠実な、素直な子だ。

彼女がここへ来て、どれぐらい経っただろうか。
買っておいたカゴは、今では必要がなくなってしまった。
このカゴは、束縛するために存在する。飼い主の都合で逃がさないよう、捕まえておくために必要とするものだ。

隣で安らかに眠る、寝顔を見つめる。
彼女には、束縛をするものなど何も必要ないのだと分かった。



-END-

創作には感情をぶつけていきます。
ロック好き。物書き(小説)をしています。

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