泣いた あの日の 遥かで 静かなプロローグを
浮かんだ 浅瀬の 河原の 夢の中の話

お決まりのレールに 足を取られているだけ
そんなんで願ってみたって ほんの一つも変わんないのだ
さざめいた四秒半も 暮れていく夕焼けも
一緒くたのパレットの上に 描いた

未来線のそのまた向こうへ
笑い合ったあの夏の先へ
揺らいでいた今日の日の
僕の視界はきっと閉ざされたんだ
白い大地蹴って走り出せ
狭い世界なんて打ち砕け
止まんないんだ 旅の終着点まで

薙いだ あなたの 語った 味気ないモノローグも
憂いも 痛みも どこかへ 放り捨てて しまえたのなら

抉じ開けた記憶に 振り回されているだけ
そんなんで歩いていけんの ほんの少しもわからないのだ
ただ一つこんな僕に 明日をくれたのなら
それだけで変われるはずだったんだ

未来線も消えないくらいに
不完全を超えたその先へ
嫌いでいた藍の色
僕は遠い夏日に残されたまま
世界線を抱いて迷妄して
浚いで嘘なんて吐いたって
聞こえないって もう分かっているんだ

モノクロの世界も 取り留めない言葉も
溢れ出る涙も 今更に感じた
もう居ないあなたの フィルムを回す度
零れる虚しさも どうだってよかったんだ
ただ一つ僕らに 明日さえくれたなら
もう何も望まないのに
さざめいた景色にさよならの言葉を告げて

叫んだ

黙っていた屋上の隅で
瓦解していく追憶の先へ
見ないように咲いていた青が
視界にずっと佇んでいた
白い声もやがて消え去って
暗い最後の瞬間僕は
落ちていくあなたをただ眺めていた
未来線のそのまた向こうへ
笑い合ったあの夏の先へ
揺らいでいた今日の日の
僕の視界はきっと閉ざされたんだ
白い大地蹴って走り出せ
狭い世界なんて打ち砕け
止まんないんだ 旅の終着点まで