「宛名のない手紙」


忘れんぼうの少年は、ある日少女に恋をしました。
少女と過ごす日々は素敵なものでした。
しかし少年は、少女のこともすぐに忘れてしまいます。
忘れたくなくて、文字に残すことにしました。

少年はいつしか覚えていることの方が少なくなりました。
少女もいつしか傍からいなくなりました。
少年は、心に残った少女を消されたくなくて、必死に文字にしました。

少年はなにもかも忘れてしまいました。
もう自分のことすら覚えていません。
ある日少年は一つの手紙を見つけました。
そこには、少女に宛てた自分の言葉がたくさん綴ってありました。
そうだ、忘れたくないと思う人がいたんだった。
少年は思い出そうとしました。何度も何度も、思い出そうとしました。
それでも、少女の名前も笑顔も何一つ思い出せません。
けれど少年の頬には、忘れたはずの涙が流れていました。
少年の心にある感情だけは、まだ確かにそこにあるのでした。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

宛名のない手紙

久々に思う存分ストーリー作って書いたら、解説長すぎだわボケ!って感じになったので、バージョン管理の方でまとめます…

前バージョンが歌詞
新しいバージョンがお話
です。

これ逆に出来ないのか、するには再投稿が必要なのかあああw

閲覧数:168

投稿日:2017/08/05 18:38:10

文字数:410文字

カテゴリ:歌詞

オススメ作品

クリップボードにコピーしました