群れに逸れた狼は 道に迷うふりをして
欲に濡れた赤い牙を 月の光で磨いた
鞘に収めた曖昧な 言い訳を最後に今僕は
向かい風に背を向く

月明かりだけが頼りで 不意に躓くのを恐れ
不思議そうに見つめ返す 影を踏まぬようにした
分かれ道に生えた草木 ひらひらと招いているよう
「こっちへおいで。」 

冷たい風に 揺れる貴女の 花言葉は 恋する心
満月の夜を見極めて 儚く、されど咲き誇る

深い淵へと呼ぶ声は 甘い甘い 嗚呼 子守唄
鳴いてる鵺をあやすのは 移ろう彼は誰の時?
生まれ変わった僕の姿を 捜しておくれ 巡る旅人よ
闇に消えない 足跡残しませう


東か?西か?どちらにさえ 昇るのか?また沈むのか?
虚ろに輝いている 雲が落とす涙が
絹の擦れる音と音が 夢想と現実を織り成す
未だ見得ぬ 快楽の世界へ

乱れた髪に 残る貴女の 淡い香り 切ない香り
流し目に心酔わされて ただ深く夢に溺れたい

いざ

深い淵へと誘うは ゆらりゆらり 嗚呼 揺籃歌
微睡む獏が好むのは 移ろう誰そ彼の時?
雅やかに舞う黒い羽根 憂う闇夜に興を添えるため
華麗に今宵 狂ってみせませう

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

深淵の呼声

かずちゃ様の曲に歌詞を考えさせて頂きました.
http://www.nicovideo.jp/watch/nm4864854

テーマは『暗闇からの誘い』で,和風テイストに仕上げるということなので,
サビの部分に言葉遊びを入れたり,少し韻を踏んだりして楽しみました.
・彼は誰の時(かはだれのとき)=彼は誰時
・誰そ彼の時(たそがれのとき)=黄昏時

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投稿日:2008/09/18 04:51:32

文字数:489文字

カテゴリ:歌詞

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