【兎眠りおん】Dancing Gear
工場の明かり落ちたときからぼくらの
秘密のダンスタイムが始まる
窓から覗く月がライトの代わりで
ホールでおどるぼくら照らし出す
きれいに磨きあがったチタンやクロム
隣に立てば笑顔がとてもまぶしい
気取ったポーズで「お手をどうぞ」と言ったら
めくるめく夢の時間が始まる
ああ、きらりきらりと光る
あなたに胸ときめかせて
ふたりで刻むリズムも弾む
歯車たちのダンス
豪華にふたり高いオイルで乾杯
渇いた喉にたちまちしみわたってく
周りの視線あなただけが独り占め
隣のぼくまでなんだか自慢げ
ああ、くるりくるりと回る
あなたに心奪われて
時の流れ忘れてしまう
歯車たちのダンス
ああ、東の空が白み
夢の時間の終わりを告げる
ああ、工場の明かり灯れば
歯車たちは眠る
「また今夜!」
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