呼ぶ声は幾つも
重なって消えていく
ただ手を伸ばしても
ねえ 何を掴めばいいの
空に翳した希望は
風に流れて消えていく
たしかに此処で響いたのに
幻のように残らない
伝えるための言葉は
儚い願いごとに変わり
叫んだら誰が振り向いてくれる?
忘れたいんじゃないの
逃げ出してしまったら
この悲しみの記憶も
遠い日の思い出になって
帰ってこない気がするから
二度と別れが訪れないように
涙など溢れても止めて
彷徨う、その想いを
抱きしめていて
***
変わらないすべては
それでも壊れたがる
霞んだ鏡の
面影さえも切なくて
いつかと同じ光が
降り注ぎこの場を照らす
小さく微笑んでいることが
当たり前だと思っていた
よみがえる愛しさは
いつも鮮明に焼き付いた
鎖を断てば今のなにが変わる?
忘れたいんじゃないの
“さよなら”さえ交わさず
星になってしまうなら
失ったものを思い知って
届かない気持ちを祈って
昨日が途切れてしまわないように
見上げていよう いつまでも
もう戻らない日々を
知っているけれど
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