水色の傘をさして家から歩いていた
グレイのまだら模様になった私の心は
雨上がりの雲間から差しこむ希望の光を
手探りで確かめながら見つけようとしていた
はしゃぎまわる全身黄色の女の子
手をつなぎ八百屋のある交差点を曲がって
紫陽花のバス停で手を振った淡い記憶
それから幾十もの季節がめぐって
心に浮かぶあなたの姿は成長を止めて
気づけば私だけが大人になっていた
聞きたかったことがあったんだよ
あの日あの時見せた寂しそうな笑顔
ついていこうとした私を押し戻したその手
きっといつか・・・信じてもいいの?
水色の傘をたたんだら配達のバイクが横切って
溢れて落ちた雫はまだらを少しずつ解いて
ポーチから出した思い出のシルバーリング
その虹色の小さな輝きは瞳の奥へと差し込んで
コメント0
関連動画0
ご意見・ご感想