ラストタグ


雨が止んだ放課後 傘を忘れて飛び乗った
帰省時刻 烏の鳴く二番線
付箋だらけのノート 開いた儘夢に落ちた
駅に着けば俄雨 傘が無いことに気付いた
そっと 目を閉じて

降りる筈の駅を通り過ぎたら
隣の他人が教科書だ
知らない街灯りが流れ込む
アンダーラインを引いたように

君の指に沿って 夕暮れを走って
遠く遠く 息の無い場所へ
先生はどんな夢を見て
こんな世界を生きてるの?



雨が続く真夜中 何もかもが嫌になった
最終便 酔い潰れて二番線
あの頃によく見てた 付箋に溺れ死ぬ悪夢
駅に着けど俄雨 馬鹿だったことに気付いた
そっと 目を閉じて

降りる筈の駅を通り過ぎたら
見覚えのある風景だ
雑踏に忘れていた感覚
マーカーを取り出して線を引く

君の目に映った 幼少の思い出
遠く遠く 息の無い場所で
お母さん どうして生んだの?
愚問だって知ってるよ



希望があるって 嘘は吐かないで
揺れる付箋
最後のページ あの頃の文字
“強くも 弱くも 生きるな”
たった それだけ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ラストタグ(最後の付箋)

乗り込んだ列車は不思議な列車でした。
気付いたら知らない街を走っているのです。
まるで、人生みたいですね。


Ekusuyさんの歌詞募集に書かせて頂きました。

昔の自分の言葉って胸に刺さりますね。
そんな詞です。

閲覧数:177

投稿日:2018/05/06 20:31:47

文字数:452文字

カテゴリ:歌詞

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