時計の針を戻せるなら
どうするだろう
この悲しみの谷に落ちる前に
戻せるなら

みんなの願いが未来になくても
時は進んでいく
いまを振り払って

運転席には誰もいない
ブレーキもついてない
ただ重力に引かれるように
虫が光に逆らえないように
すべての滅びにむかって

はじまりがあったから
終わりはある
どこかで糸は切れるもの
いまこのときも
ハサミを持った女神様が
長さを測っているんだ

どうしていまがあるのでしょう
あたしを生かすその理由は
闇の中に光を灯した
あんたはいったいどこにいるの？

不揃いな糸
絡まりあったその中に
あたしも埋もれていくのかな
そうなるまえに
せめてひとときの温もりを残したい

未来の地図を拾ったなら
どうするだろう
この寄る辺ない川の向かう先が
分かるのなら

浮世のしがらみ破り捨てようとも
業は免れない
因果巡り巡る

天然石をぶら下げられて
ステーキを食わされて
ただ欲望に従うままに
脳がクスリに逆らえないように
身体は堕落を求めて

ニワトリが死んだなら
タマゴもない
どこかに霊がいるのなら
いまこのときも
ウラミハラサデオクベキカ
呪いを唱えているんだ

どうしてサルは勝つのでしょう
ワレらを生かすその理由は
ザコの群れに炎を教えた
あんたはいったいどこにいるの？

不揃いな糸
絡まりあったその中で
あたしも捻れていくのかな
それならそれで
せめて少しでも逆説を喚きたい

どうして神が死ぬのでしょう
あんたが辞めたその理由は
クサいカネに身体を預けて
あたしはいったいなにがしたい？

不揃いな糸
絡まりあったその中で
あたしはアシタを叫びたい
声枯れるまで
命尽きるまでモノガタリを歌うんだ