何もない部屋で僕は
ひとつ メロディを歌った
あの人の手触りや 記憶、夢
白くなってみんな消えた

何もない部屋で僕は
明かりを消し 目を瞑った
ただ立ち尽くしたままで ぽつり、ひた
街の喧騒が遠かった

何もない部屋で僕は
空中に文字を描いた
頭と指先を繋ぎ ああ
がらくたの夢で描いた

何もない部屋で僕は
どこかに行きたくなった
そう口先で呟いた ぽつり、ぽと
どこにも行きたくはなかった

夜と孤独を 一つずつ歌が飾ってゆく
その歌で涙が満ちれば また一つ灯りだす星

瞬ききらめく 少しずつ明るくなってゆく
消えてしまいそうな僕にも また一つ灯りだす星

僕よ

おやすみ 緑に包まれた神殿の中で
もう弾かなくていい その心を
もう はりつめたままにしないで

おやすみ 自由の文字を書いた雲に包まれ
もう知らなくていい その運命を
おお 絶望に変えはしないで

おやすみ この街の全てが歌う輝く歌で
もう洗わなくていい 後悔を
汚れたままの翼でよいのさ

もう歌わなくていい 悲しみを
光のさす窓辺に置いて 飛ぶ
歌はいらない

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

【作曲者募集】歌はいらない

inspired by Michizo Tachihara

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投稿日:2021/05/28 11:01:35

文字数:469文字

カテゴリ:歌詞

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