「ごめんなさい」と泣き叫び
　怯(おび)え逃げ打つだけならば
　猿にも劣(おと)るお人形　
　……退屈なのは嫌いなの
　
　いいわ。そんなに望むのならば
　逃がしてあげる。嬉しいでしょう？
　好きな所にお行きなさいな
　―――どうせ何処にも行けやしないわ(笑

　体に、心に、刻みつけた
　あたしの刺激(あい)からはもう二度と
　逃げられないのに……お馬鹿さんね
　どれだけ自分を騙(だま)せるかな



　終日(ひごと)あたしに向けられる
　熱い視線に知らん振り
　あたしが嘲笑(わら)いだす前に
　“本当の自分”認めなさい？

　お望み通りになったでしょう？
　どうしてそんな、泣きそうなの
　どこか苦しい？それとも辛い？
　―――熱く疼(うず)いて仕方がないの(笑

　心を、体を、溶かし染める
　あたしの刺激(あい)に慣れた後じゃ
　どんな言葉も足りないでしょう？
　でもまだ「ゴホウビ」は、お預けね。　　



　「ごめんなさい」と跪(ひざまず)き
　赦(ゆる)しを、愛を請(こ)うのなら
　見せてみなさい。その証
　従順(じゅうじゅん)だけじゃツマラナイ

　あたしが欲しいのは唯一つ
　きみの一番柔らかな場所
　晒(さら)し並べて愛でる権利を。
　表面上(うわべ)だけなら犬でも言える！

　心(しん)から痺(しび)れる本音を以(も)って
　上手に“オネダリ”が出来たなら
　あたしの全てを込めた刺激(あい)を
　決して消えない×××(あい)をあげる



　そうして　あたしは　ほら、きみのもの……