途切れない幻想へ

ヤオギ

「途切れない幻想へ」

君の言葉を白いテーブルに並べて
穏やかな思案にふける

気付いたよ　
あんな日々も意味があったはずだって
そう思いたいんだ

醒めるような色彩　深くなった夜に穴を開けて
生まれゆく観念

この闇を超えたらずっと途切れない幻想へ
全て忘れたままでさ　君と沈んでゆける

君が泣いていたあの日　
ぐしゃぐしゃに固めた記憶をそっとのぞいてみた

おかしいね　
いつも上手く言えなかったけれど
伝えたいことがあったんだ

待ち焦がれた風景の　シルエットがなびいて
流れ出すのは懐かしい安らぎ　

振り払えなかった苦痛も溶けてく気がするの
辿り着くべき終末へ　大きな夢を見たまま

不意に視界が点滅して
ぎゅっと胸が苦しくなる
これが君の悲しみだったのかな

この闇を超えたらずっと途切れない幻想へ
全て忘れたままでさ　君と沈んでゆける
笑顔の君を飾るように閉じ込めたから
希望のなかで新たな大地を歩きだすんだ

途切れない幻想へ…　君と沈んでゆける