A
三つ葉のクローバー　ハートにしか見えない。　後一つどこにあるのかな。

B
見つけたんだ君の隣で。小さく誇る綺麗な花を。それを潰して通る人たち。何も思わず過ぎる人たち。胸が苦しくなり始める。
もうすぐ訪れる小さな死。ここにいるよと叫んでいても。世界はここを見ずに　他の死を取り上げる。崩れていくこの命。

C
何も言わず縮む生。それと裏腹に遠くなる私たち。何をすれば？　どうすれば？　誰か教えて……

S
初めての死はなれない。知ってる。早く逃げ出したい。助けて。悲嘆が迫るよ。頬を濡らすその雫。勇気を私にくれる。君の瞳　笑ってる。死んでいなんかいない。私そう呟く。君を忘れないよ……、永遠に……

B
懐かしい公園のほとり。感慨に浸るとき　見つけてしまった。　あの人のように崩れ崩れた花よ。ここで眠っていたのだね。
やさしく見守るこの目はあの日のことを思い出す。泣き叫んでも届かない。この私の力なさ下げな声。もう嫌だった。

C
最後のキスはうれしい　はずなのに寂しかった。何でだろうね。全て凍ってた

S
もう二度と会えない。この現実早く逃げたい。もう嫌。誰か探して。思い出すのは苦しみ。もう人を失いたくはない。それでも人は愛を　やめない。　宿命。だから私はもう一度歩くよ。君の泣いた頬。忘れないように。小さく呟いた君の声

C
この命。朽ち果てるまで君を愛すると約束した。あの日のこと覚えていますか？

S
天にこの声をささげる。届かなく、響きあっても。君への感情本当だから、届くまで叫んでやるんだ。小さく呟いた君の最後の約束守って見せるよ。世界が傾き始めた今日。私は一人歩いていくんだ。

D
世界が傾いていてもこの感情は傾かない。約束した。見慣れた公園。願い叶えるために探し続けるんだ。小さく誇る三つ葉のクローバ。

ライセンス

Distant Distance

Mk3939241090

死が近づいてくる。そのことで二人は喧嘩をしてしまう。そして死が訪れた。公園で見たクローバーのように。
一人から見れば大きい死だけど世界から見れば小さい死。
人は愛することを宿命として生きている。だから愛そうとしても忘れられない。
あの日囁いた。約束。
願いを叶える。でも叶えることはできない。せめて願いが叶う三つ葉のクローバーに願いを込めて……。
そんな少女の物語です。