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巡れ　ファンタズマゴリア
夜に浮べ　原色の星
壁に張り付きながら
此処から更に逃げ出したいの

踊れ　楽観主義者
地図の暈し　卑猥な密度
体液を擦り付けては
此処は誰の縄張りだとほざく

騒げ　水物市場
今夜　花の相場は幾ら？
頚に吸い付いた蛭
それなりの世辞は吐いてくれ

なんて実に不思議なことで
別段二人に　スキもキライもなくて
単に二人　おムネの傷が
化膿して手遅れになった
それだけのことなので

容態は今日も下り坂
煌々の粉で舞い上がれ
痙攣を起こす色情快楽に
感情移入しては自己嫌悪
悦びだけの繋がりと
顧みぬ距離のメランコリー
お互いに否定だけはせずに
傷付け合い瘡蓋を剥がそう

語れ　そのフェティシズム
太刀も猫も部屋に飾れや
誤解の マキャヴェリズム
細かいことはもうどうでもいい

目を背けて指切りをして
その気もないのに優しい言葉を吐いて
双方がそれを好しとしたので
鎮痛剤　飲む数が増えた
禁断症状上等？

妖艶な涙　猿芝居
破綻した嘘を押し通せ
敬虔な肢体　振りかざして
夜はさながら娼婦の媚態
丁寧な体で使役して
白黒で角を獲りあえば
トラウマで出来たその狭義も
瞬く間に覆ることでしょう

ゆっくり死んでく精神で
ゆっくり死んでくその途中

容態は今日も下り坂
煌々の粉で引き伸ばせ
チアノーゼ呈す粘膜劇場
勘定など割り切ったはずでしょう
後悔だけはしないように
お互いに終に口には出さず
鎹にしてた色情快楽に
感情まで感化してしまいそう

不安定な足場の上だから
より一層　湿り気が残る
一夜の寝床が恋しくなる