全然つかめない君の事
全然知らない内に
心奪われるなんて事
あるはずないでしょ
「なぁ、リン。」
「何よ。」
後ろから彼女と同じ黄色い髪の少年が囁く。
「ちょっとシャー芯貸してくんね?」
「また?ちょっとは学習しなさいよ。」
「いつも買いに行くと忘れちゃうんだもん。」
「明日は持ってきなさいよ。」
「サンキュッ。」
いつも素っ気なくしてしまう。
―放課後―
「レーンッ!!」
「うわっ、何だよ、びっくりするだろ!グミ。」
「レン、帰ろっ!!」
「今用意するからちょっと待って。」
分かってる。彼には彼女がいることを。
―どうせ私には無理よ。
でもこっそりアピールしてみたり。
「レンはどうせ好きな人なんかいないんでしょ?」
「リンから話して来るとか珍しいな。」
―気付きなさいよっ!!
あぁもうっ!!
でも告白する勇気なんてないから。
―アイツなんかもう知らないっ!!
なんて意地を張る。
「リンちゃん、どうしたの?笑顔笑顔っ!!」
「グミちゃん…」
―アイツが惹かれるのも分かる。
グミちゃんは可愛いし、明るいし、みんなに好かれてる。
一方私は無愛想だし、無口だし。全然可愛くない。
そんなことを考えていると彼女は教室に残る最後の生徒になっていた。
「帰ろ。」
鞄を持って帰ろうとした時、彼が走ってきた。
「あっ、リン!コレ返すの忘れてた。」
「あ…あ、うん。」
「ありがとな!!じゃあ!!」
『ありがとな!!』
「っ…そんな笑顔見せんじゃないわよ…」
嬉しい気持ちと苦しい気持ちが混合したまま、彼女は俯いて歩き出した。
コメント1
関連動画0
ご意見・ご感想
魔熊
ご意見・ご感想
曲からここまで話を創るなんて…スゴいね(^-^)b
リン可愛かった。
次回作も期待!
2011/04/03 23:10:44