駅ビルの一階ガラス越しに
雨粒とにらみ合う
夜までに帰れるだろうか
安物の傘を買おうか
のろいエスカレーターで行く
階上(うえ)のにぎわいは別世界
BGMにのせられて
真っ赤な傘を手にとった
好きとか嫌いとかよく分からないんだ
君なら、透明を選ぶだろう
通り雨のような恋でした
過ぎればわずかな一時
移り気な僕を飽きさせない
一抹の不安と蒼い瞳
思えば玄関で眠る傘は
区別がつかなくて
連れ歩く気にならないけど
こんな時だけ恋しいね
洒落た回転ドアを抜け
雨の世界へくり出した
移り変わる視界の隅
真っ赤な花を濡らして
好きでも嫌いでもそれは愛だから
僕はね、どっちでもよかったよ
通り雨のような恋でした
嫌いと大好きの連鎖
濡れ羽色の髪伝うほど
一途な感情をふらせてよ
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