間違い探しの果てに残るのはきっと残響
沈黙が落ちた街を褪せない声が苛む

孤独を厭う故に同調を模した結末
嘯く虚の仮面が呼吸制限を強いた

問うたのは淘汰の顛末?それとも疎意の罪悪か?
耳鳴りの中に谺する他問自答が責め立てる

同じ顔して同じ声で孤独を誤魔化してた
色の無い街で色の無い空を仰ぎ塞いだ

同じ顔で同じ声で目隠した真実を
覆い隠すように降り出した雨の中で立ち尽くした――"僕は独り…?"

背中合わせで凌ぐ感傷はきっとまやかし
雨音が響く街で薄皮越しの他人事(ヒトゴト)

まだ間に合うと囁く耳鳴りがずっと消えない
呼吸を侵す仮面が嘯けずに罅割れた

急いたのは転嫁の後悔?それから恣意の抑圧か?
耳鳴りの中で鬩ぎあう自家撞着が疼きだす

同じ顔して同じ声で見失った誰かが
色の無い街で色の無い雨に濡れて泣いてた

違う顔で違う声で見放された誰かは
狭い世界から追い立てられるように姿を消した――"君は何処に…?"

理由(ワケ)を意義を是非を問い掛ける声
揺らぎ霞み失す固定観念
撓み撓り切れる思考回路が踏み躙ったのは孤独の定義――?

嗚呼もう忘れてしまったいつかの誰かの面影
耳鳴りの中に潜んでた自分自身に気が付いた

同じ顔して同じ声で自分さえ誤魔化して
色の無い街で色の無い僕は"独り"

違う顔で違う声で見放された誰かは
色の無い街を疾うに抜け出して笑い合っていたんだ

罅割れてた仮面の裏 押し殺した"自由"が
色を奪われた僕自身だってやっとわかったんだ――"僕は自由"!

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

亡色シンパサイザー

http://piapro.jp/t/KD4a
双葉 鱈さまの曲に詞を書かせて頂きました。



雑記:
"孤独"の対義語が"自由"って考え方も有りなんじゃないかな、ってところから。
"孤独"の反対が"連帯"だと思い込んで、"連帯感"を守る為に"同調"し、異なるものを"淘汰"する。
そんな行動が、実は皮肉にも自身を"孤独"へ追い遣るのだとしたら?
"同調"という"束縛"によって得る"連帯"は"孤独"の対極には成り得ず、同じ側に位置するとも考えられるんじゃないかな、とか。
ならば、その結果"孤独"に辿りつく"連帯感"が生む"束縛"と対義である"自由"を、"孤独"の対義語とする考え方も、有りなんじゃないかなぁと、ふと。
+"自由"が"鮮やかな色彩"のイメージならば、その対義の"束縛"は無色(色の失せた、褪せた、廃頽した色彩)のイメージかな、と。

閲覧数:820

投稿日:2015/06/11 00:45:58

文字数:650文字

カテゴリ:歌詞

ブクマつながり

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