海の底から伸びる手に
心地よさを感じ 
目を閉じる
口を開けば漏れる空気は
小さいまま上へ上へ
大きくなって消えた

泡は揺れ一つになる
狂くる廻り廻れ 砂の粒

嵐が近づいているんだね
もうすぐタクトは振られるだろう
天使の降りるような光さえ
次第に細く 
小さくなった
始まればもう終わらない
絶望は優しい姿をして
僕らの息を止める

とても綺麗に君は歌う
時計のように正確な
リズムを刻む
狂気なんて感じられない程
喉を鳴らし舌を巻き
終焉を告げる

僕らには明日がないから
このオラトリオはそう心地いい

空がゆっくり落ちてくる
そのうち月も太陽に溶けて
黒い竜巻になるんだろう
君のこの歌を
世界はどう例えるのかな
昔の人はこういったよ
海の怪物ってね

僕らには未来なんてない
食べ残した希望の残骸もない

清廉の姿で歌いながら
絶えられそうにない誘惑を
甘い匂いで試練に変える
君は手を引き
一番深い地の底に
かつて女神だったころの
顔で導いていく

僕らを引き連れて海を渡る
どれほど君に魅せられても
波が消えるその時まで
思いは海を渡るだけ

もうすぐ切れる意識の中
命を奪う唇を見ても
羽も尻尾もない君に
会いたいと僕は思う

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Seirenes

閲覧数:86

投稿日:2011/03/24 23:13:04

文字数:522文字

カテゴリ:歌詞

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