〔1A〕
陽炎は夏の種 風に芽吹く
ビルの隙間 光を孕んだ君の涙

〔1B〕
バスの振動 駅のホームの屋根
つづく日常 はぐれた明日が脱いだ

〔1S〕
枯れない花こそ人は求めて 手折るから
絶え間なく落ちる雫が
さらけ出す足を浸す
夜更けの町に降る 雨の歌は誰のため
悲しみを貴石にして
傍にいようと誓った 声もなく


〔2A〕
抱き合った朝の中 肌の薄さ
伸びすぎた根は深く絡んで 痛み出した

〔2B〕
ガードレールの歪みに気づいた日
歩く速度を追い越す警鐘 聞いた

〔2S〕
枯れない花さえ消えた 形を残さずに
背中 一度叩く別れ
ふり向いても遅すぎた
虚ろな野辺に立つ 影姿は誰のもの
顔を伏せ星は眠り
蛍火ばかりが照らす 音もなく


〔C〕
手探り 奥まで触れても
何も守れていなかった
強く掴もうとして流されただけだ

〔3S〕
終わりも始まりも 君は泣いた この季節
追憶は鮮やかにあり
逃れたくてまた咲かす
枯れない花のために生きた時 僕たちは
どんな色で散るだろう
風帰り答えひらく その日まで



――想定ひらがな表記――
〔1A〕
かげろおわ なつのたね かぜにめぶく
びるのすきまひ かりおはらんだ きみのなみだ
〔1B〕
ばすのしんどお えきのほーむのやね
つづくにちじょお はぐれたあすが ぬいだ
〔1S〕
かれない はなこそひとは もとめて たおるから
たえまなくおちるしずくが
さらけだすあしおひたす
よふけの まちにふるあめ のうたわ だれのため
かなしみおきせきにして
そばにいようとちかった こえもなく

〔2A〕
だきあった あさのなか はだのうすさ
のびすぎたねはふ かくからんで いたみだした
〔2B〕
があどれえるの ひずみにきづいたひ
あるくそくどを おいこすけいしょお きいた
〔2S〕
かれない はなさえきえた かたちお のこさずに
せなかいちどたたくわかれ
ふりむいてもおそすぎた
うつろな のべにたつ かげすがたわ だれのもの
かおおふせほしわねむり
ほたるびばかりがてらす おともなく

〔C〕
てさぐり おくまで ふれても
なにもまもれていなかった
つよくつかもうとして ながされただけだ
〔3S〕
おわりも はじまりもきみ わないた このきせつ
ついおくわあざやかにあり
のがれたくてまたさかす
かれない はなのためにい きたとき ぼくたちわ
どんないろでちるだろう
かぜかえりこたえひらく そのひまで

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

(募)不凋の花の為に

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投稿日:2022/07/14 20:22:23

文字数:1,037文字

カテゴリ:歌詞

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