怒った死人は生き返った。
誰も悲しまなかったからだ。
死んでしまった自分への花は枯れ果てて。
忘れられてしまった真っ赤な死人。
墓標も立てられず、僕はただただ死んでいた
カラスに食べられてしまった肉片は。
カラスの中で消化され。
僕自身は骨だけだったよ。
おなかがへったのに。
目じりが痛い。
土の下はさむい。
誰も僕を見てくれないんだ。
生き返ってしまった死人。
誰にも望まれないから生き返った。
神になれなかったタダの死人。
誰にも想われないから、死(居)れなくなった。
髑髏の穴じゃ、ナミダも出ない。
心のアナは、タダの空洞。
きっともう僕は生きられない。
きっともう僕は死んでいられない。
きっと僕は骨のまま。
この土の中に埋まってるんだ。
誰かたすけて。
そんな言葉もでてこない。
僕は何も生み出せない。
死人は怒(恥)の余り、赤く染まった。
僕には何もノコッテイナイ。
ならば、僕にはウラミがノコル。
アイシテ愛して哀されたい。
それには誰かをアイさなくちゃ。
引っ掛かれたその爪痕二、誰も振り向きはしないから。
誰か、僕を殺(愛)して下さい。
僕は、誰かを(殺)愛さなければいけないから。
誰か、誰か、SOS、SOS――。
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