炎天下、「君はどこなの」って歩いていた
黒い長髪に日差しが染み込んで暑いや
足元の石ころを蹴飛ばして
うっすら汗ばんだ経口補水液の蓋を開ける

そういえばさ、君も行ったよね
数年前の長い午後だっけ
貼り付けたような雲を見上げて
「また明日も遊ぼうか」
笑い声、プールに投げ込んでは経口補水液に口を付ける

夏が今、世界の真ん中で
踊るように舞っている
眠たそうに笑っている

見えたかい、頭上に全反射する街
遠い夏の色を奪って 待って
甘い夢に似た そよ風がざわめいて
透き通る音さえも滲んでいく
君とまた


炎天下、「君はどこなの」って惑っていた
白いTシャツを水溜りが映し出して揺らいだ
足元に目を落とし
木漏れ日が描いた昼間の月の奥へ経口補水液の蓋を投げる

夏が今、世界の真ん中で
踊るように舞っている
眠たそうに笑っている

見えたかい、空耳に綻ぶ街
遠い夏の色に混ざって 去って
浅い夢の中 汗を拭う間も無くて
思い出が今日までを満たしていく
君とまた


「忘れない」そう誓っていた日々すら
懐かしく思えているのが怖いんだよ
とりとめのない記憶に浮かぶ
君の輪郭も今ではうまく描けないのに

夏が今、世界の真ん中で
踊るように舞っている
眠たそうに笑っている

見えたかい、頭上に全反射する街
青林檎風味の空気を呑んで 飛んで
淡い夢を見た
雲間を不意に割いて
二人の瞳に影を残していく日々をまた

空耳に綻ぶ街
四番目の信号を曲がって
「待って」 青を飲み干した
溺れる快晴と夏草の匂いが言葉を置いていく
いつかまた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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500mlの青 / v flower

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投稿日:2020/07/20 00:14:25

文字数:668文字

カテゴリ:歌詞

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