頭上に広がる暗い空は
欲望の舞台(ステージ)を飾る天幕
かりそめの燐光で 人形達を照らし
動き出す ここは仮面の街(マスカレード・シティ)


永久(とこしえ)に朝の来ない この世界の底で天使は眠っている
銀色の薄っぺらい月に伸びる ビル街は鳥籠の鉄格子


路地裏に潜む闇には 獣がうごめいてる
走り抜けて振り向けば 哂うマネキンが手招いて
住人達は踊ってる 奇妙な仮面の下で
誰も彼も素顔なんて分からない この嘘と偽りだらけの世界


摩天楼にきらめく千の窓は
この堕ちた夜会の観覧席
笑顔の群れの陰 光るナイフをかわし
舞い踊る ここは仮面の街(マスカレード・シティ)


街明かりに真実は焼かれ 白い灰が造花の吹雪に化してく
今さら「愛してる」なんて言って 君は信じてくれるだろうか?


ひび割れたショウ・ウインドウには 獣の影が映ってる
誰もが陽気で優しくて・・・ 弱みを見せたら負けさ
作り笑いの仮面をつけて 舌先は甘い社交辞令(シュガーリィ・トーク)
踊り疲れて足を止めれば いつの間にか自分も虚飾まみれで


消えそうにまたたく銀の星は
この穢れた宴照らすシャンデリア
罠にかかる前に 自分からハメ落とせ
踊り狂う ここは仮面の街(マスカレード・シティ)


飛び交う幾千の嘘が ホントにすり替わって
君の純真さが そのまま罪になってゆく
穢れきった世界では自分も穢れてることが礼儀(エチケット)だから・・・


はかなげに微笑む君の笑顔は
腐れ堕ちた世界に残された奇跡
仮面の群れ達に 踏みにじられる前に
どうか この街から 僕から飛び去って


ネオンライトに彩られた街は
仮面の怪物(モンスター)が踊る舞踏会
それでもなお 側にいてくれるのなら
踊ろうよ このくだらない街で


笑ってよ その羽を落とす前に・・・

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

マスカレード・シティ~仮面の街~

前作に続いて風刺っぽい作品です。
めまぐるしく変わる競争社会の中で、所詮他人は敵。表の顔だけは笑顔でも、その奥に何が隠れているかはわからない。だから自分も作り笑いと社交辞令で本音を偽装し、うまく渡り合っていくしかない。そういう感じです。
周りの人間と同じように考えている「僕」に対し、「君」はまだ純粋で世界と人を信じる善良さをもった存在です。結末部分はそんな彼女とこの街で生きていくためにはどうすればいいのか、という「僕」の葛藤を込めてみました。
マスカレードは「仮面舞踏会」という意味ですが、長いので都合上削ってますのでそこは目をつぶってください(^^;)

閲覧数:111

投稿日:2013/08/21 14:58:20

文字数:769文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました