♪夜瑠紀アル目線

「探索…ってもなんも面白いモンなさそうやなぁ…」
そういいながらベッドの下を覗く姉貴は完全に不審者ッス。フノオさんの部屋は綺麗に整理されてて黒の家具が多いッス、目をひくのは隅にある…金庫?
「ゴッツイ金庫ー。フオこんなんいつの間に買うてたんやろw」
「なかなか大きいッスね!ん…?写真?」
窓辺に置いてあった写真にはフノオさんと知らない女性の姿が
「何々!?フオの彼女!!?」
「美人さんッス!」
「オイ、アホ姉弟何やってんだ?」
突如物凄い力で肩を掴まれ…ってフノオさん!?顔は見えないスけど声からしてかなり怒ってるみたいッス
「何やってた、って聞いてるんだけど?」


 -電波ケイ・厨鈍ヨウの場合-
「はー、えらい目にあったなーwww」
「笑い事じゃないッスよぉ!勝手に入るのはやっぱりダメッス!!」
えー、と口をとがらせながら頭をかく姉貴は明らかに反省してないッス。フノオさん…怖かったッス
「じゃー次はケイとヨウの部屋お邪魔しよか。ヨウはおるはずやし♪」
「俺より姉貴の方が興味津々ッスね」
「そりゃあの双子の部屋やで?絶対面白いに決まってるわ!」
「…そんな面白くないよ?」
「ぉわッ!?ヨウいつの間に!!」
扉を半分ほど開けてヨウ君がこっちを見つめていたッス
「デネさん声大きいからずっと聞こえてたけど?お部屋訪問だっけ」
「わかってたなら話が早い!覗かせて貰ってもええかな?」
「どうぞ」
入って見るとごく普通の部屋のハズなのに何か違和感が…
「はー、ここの部屋の景色結構ええなぁ!」
「…真っ直ぐ先に墓地があるけど」
「なんや結構まともでビックリしたわーwよく夜中とか暴れる音してるから壁に穴開いてないか心配やってん」
「…僕もケイも暴れたことはないけどね」
「何これ。部屋の四隅に…お札?ケイが貼ったんかー?アイツほんまこーゆーの好きやなぁwww」
「…変な霊が家に入らないように、僕が貼ったんだけど」
「棚凄いなぁwRPG系のゲームソフトと昼ドラのDVDばっかりwww」
「あ。…さん大丈夫ですよ。その人は敵じゃありません」
さ、さっきから姉貴とヨウ君の会話が噛み合っていない上にヨウ君が俺、の横を見つめて喋ってるんスけど!?
「アルさん?顔色がよくないですよ。大丈夫ですか?」
目を俺に移すヨウ君
「え!?イヤ大丈夫ッス!ちょっと部屋が寒く感じただけッス!」
「アル大丈夫か?この部屋めっちゃ暑いやん!カラダの調子悪いんちゃう?」
「は?え…でも…」
ヨウ君がにっこり(にやり)と笑って俺を見ているのが凄く怖いんスけど!さっきのフノオさんとはまた違う恐怖が…
「なー、ヨu「お邪魔しました!ヨウ君ありがとうございましたッス!!」
「ちょ、何なんアル!いきなり!」
「いいから行くッスー!」
思わず姉貴の襟を掴んで強引に退室した俺は間違ってないッスよね…?ヨウ君はかなり凄い人だと思ったッス…

 -夜瑠紀デネの場合-
「じゃー、二階の最後はあたしの部屋やな☆そんな綺麗じゃないけど見てってー」
「姉貴の部屋結構気になってたんス!」
「そうなん?では、いらっしゃいましーw」
姉貴の部屋はたこ焼きクッションや雑誌が床に散らばってて…空のお菓子の袋がゴミ箱の横にぐちゃぐちゃで放置。正直…あんまり綺麗ではないッスね?
「あっはははは!ビビったやろwあたしの部屋の汚さに!!」
「いや、それは自慢したらダメッスよ!?」
「はは!アルはこんな姉ちゃん見習わんようになーwあ、その足元のビリケンさん踏んだらあかんでー」
「部屋入ってすぐの所にぬいぐるみ設置しないで欲しいッスー!」
ゲラゲラ笑いながらベッドで転がる今の姉貴は俺より子供っぽいッスwでも優しくて明るい元気な姉貴に会えて俺は良かったと思ってるッス。
ふと。クローゼットの隙間から伸びる棒(?)が気になって引っ張ってみるとバットだったッス。でも、…釘?釘に引っ掛かってでてきた派手な上着には夜つゆ死苦???
「姉貴ー、夜つゆってなんスか?」
「は?よるつゆ?何見てんのアー……」
ベッドの上の姉貴の目俺を捉えて瞬間0.3秒。姉貴は俺がもっていたモノをクローゼットに叩き入れ扉を閉めて、とても和やかな微笑みを俺に…
「アル。乙女の部屋は勝手にクローゼットとか開けたらあかんよ?」
…優しすぎる声に逆に恐怖を感じるッス
「お…オス」
「アルは素直で可愛いわー☆じゃ、次はおキクとマスターの部屋いこか、な?」
「オッス!」

俺さっきから恐怖体験しかしてない気がす…

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  • 非営利目的に限ります
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ようこそ☆亜種藍荘へ!21

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投稿日:2011/07/29 08:21:01

文字数:1,878文字

カテゴリ:小説

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