ピリオドの雨　案１

まいなすにどさま『ピリオドの雨』
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ナイフの切っ先を
君に向けた暁には
大声で愛を歌ってみようと思う

だらけた爪先が
赤く染まる明け方には
目を閉じて名前を囁いて
みようと思う

涙の数だけ強くなれるのなら
泣けない僕は弱いままなのかな
涙の数だけ強くなれるのなら
いつか君は飛び立ってしまうね

君が花になって崩れてく
痛み 傷み 悼む。
僕は弱い君の幻を抱き締めたまま
「置いていかないで」
「傍で手を握って」
声を枯らすんだ 泣けぬまま


フォークの先端を
君に刺した夕映えには
淡々と愛を歌ってみようと思う

艶やかな指先が
背中を裂く日没には
好きだよと幼く囁いてみようと思う

涙の数だけ強くなれたのなら
泣かない僕は弱くてもいいのかな
涙の数だけ強くなれたのなら
僕を置いて 飛び立ってゆきなよ

君が露になって零れてく
鳴いて 啼いて 泣いた。
僕は強い君の影を追いかけたまま
「愛していました」
「どうか笑っていて」
喉を潰すんだ 泣いていた。


たくさんのピリオドが
雨になって降ってくる

ああ 僕もそろそろ
眠らなきゃいけない
きっと強くなるから


君が風になって離れてく
痛み 傷み 悼む。
僕は飛び立った君に背を向けて立って
「僕は幸せだった」
「ずっと願ってる」
歌い叫んで

降り注ぐピリオドの
雨に負けないように
歌い叫んで 歩いていく




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まだ案ですがサビの繰り返しのところが個人的にすごくたまらんです。