今日も可笑しな1日が始まる
名も知らぬ少女を惑わすために
笑うんだ

気が付いた時にはもう
僕は此処に居たんだ
周りを見ると奇妙なものばかり
笑いながら毎日を祝う帽子屋とウサギ
煙管を吹かす幼虫
トランプの兵隊
統べるは赤いワガママ女王

もうなにがなんだか
分からなくて
自分は何のために居るのかさえ
分からないんだ

ふと聞こえた
見知らぬ声
「迷い込んだ少女を惑わせ」
「此処から自分で出られるように」
嗚呼もう従うしかないのかな
いいやもう楽しめばいいや

嗤う嗤う
光のない目に
全てを写す
何も知らない
少女を惑わすために
重い仮面をかぶった

迷い込んだのは
青いドレスを着た 少女
「どこからきたんだい?」
僕は問いかける
「外に出たければ自分で探すんだね」
嗤い消える
(大丈夫、君は此処から出られるから)
(自分を見失わないで)

彼女は迷いながら歩いていく
僕はヒントを与えながら
「女王に会ったことがない?」
「なら会わなくちゃ!」
(会わないほうがいい。彼女は酷いんだ。)
「さぁ此処から城に行けるよ」
「後は行ってからのお楽しみ」
(引き返して。行っちゃダメだ!)
僕の声は届かない。そう届いてはいけない
泣きそうになりながら
彼女を見送ることしかできないんだ

見つめる見つめる
仮面の奥の瞳に
小さくなる少女を
映す
重い仮面はとれない

急に聞こえた怒鳴り声
兵隊達が騒ぐ喚く追いかける
彼女は何をしてしまったのかな
僕も遊んでみたけれど
あそこまで怒り狂った女王は見たことないね

嗚呼もう君は此処から出なくてはいけないようだね
彼女の後ろにはたくさんの奇妙な物たち
早く目を覚まして早く自分を起こして
早く早く早く早く早く逃げて
君との時間は楽しかったよ
でももう此処へは来ちゃダメだよ
ほら目を開けて起きるんだ

最後に僕の名前を教えてあげる
僕の名前は



目が覚めた少女は思う
「全て夢だったのかしら?」
最後に聞いたあの優しい声は
誰だったのだろう

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

奇妙な猫の物語

奇妙な猫は願いました。
【あの娘が無事に帰れるように】と。

閲覧数:82

投稿日:2014/10/15 22:32:46

文字数:848文字

カテゴリ:歌詞

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