【独自解釈】 野良犬疾走日和 【青犬編#14】

投稿日:2009/09/29 16:17:37 | 文字数:3,702文字 | 閲覧数:180 | カテゴリ:小説

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きたー!キター!きたぁぁぁぁ!わっふー!!!
というわけで、るかさんが無敵素敵なお話がやってきました!
自分が一番楽しみにしてたよ(笑
つんばるさんが呟いて(ネタを提供して)くれて、その呟きを拾って今回は自分が最後の方考えたんだったかな?
でも前半は相変わらずつんばるさんネタです、サーセン。
だってつんばるさんのネタが素敵過ぎるのが・・・ってこれこの間も言った気がする・・・orz
最後までつんばるさんのネタに頼り切って・・・自分は一体何をやってるんだ・・・。
一応頑張ってるつもりです。

これぞコラボの醍醐味!という風になってるといいなぁと思いつつ、
ちょっとデレが出ちゃっためーちゃんは紅猫編でぜひご覧ください!

+++

「紅猫編」を書いているコラボ主犯
つんばるさんのページはこちら → http://piapro.jp/thmbal

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TEXT
 

!!!Attention!!!
この度、ボス走らず急いで歩いてきて僕らを助けてPの「野良犬疾走日和」を、コラボ(二人)で書くことになりました。
自分が書く「青犬編」とつんばるさんの書く「紅猫編」に分かれております。
原作者様には全く関係なく、そして勝手な解釈もいいところで、捏造だろうと思われる部分もあると思います。
そういった解釈が苦手な方はブラウザバック推奨。
なお、カイメイ要素を含みますので、その点にもご注意ください。

大丈夫だよ!寧ろバッチ来い!の方はスクロールで本編へどうぞ。








【独自解釈】 野良犬疾走日和 【青犬編#14】





「すみません・・・あの、俺お金とか・・・」
「・・・るかの頼みだからね。構わないよ」
 カタカタと揺れる車から振動が伝わってきて、俺の体を揺さぶる。それは、初めて感じるものだったが、そんなに悪いものではない気がした。自分が動いてもいないのに景色や人が視界の端から端へと流れていくのは、奇妙なものだと思うが。
 ――少し話を聞いてから、俺がめいこのところまで連れて行ってくださいと切り出すと、男性が表情を険しくして何か言いかけたのだが、るかさんはそれよりも早く「構いませんわ」と微笑んだ。
 これには俺も少々驚かされた。自分から言っておいてなんだが、断られることばかりを考えていたからだ。
 事実、男性の方――結局名前は教えてもらえなかったんだが――は、るかさんに「今日一日はわたくしの好きにして構わないと仰ったのはあなたでしたのに」と言われて渋々承知した形になっている。先ほどの男性の返事に言葉とは逆の言葉が隠されているのも、そのせいだろう。
 穏やかで見るからに優しそうな女性だが、やはりどこか強いところがあった。それはさすがめいこの友人、と思わせるには十分・・・本当に、何だか似ている。きっと大人になっためいこも、こんな風に美人になっているんだろう。
「・・・車はお嫌いですか?」
「あ、いえ・・・ただ、初めてなので緊張は・・・します」
 ガラガラと音を立てるのも、時折大きく跳ねるのも、何だか妙な感じはするが・・・やはり嫌ではない。
 俺の言葉に、向かいに座っていたるかさんがふわりと微笑んだ。それは、親が子どもを見るようなとても優しく綺麗な表情。
 その隣では、俺がるかさんからそんな風に見られていること――寧ろここに俺がいること自体――を、隠そうともせず面白くなさそうにしている男性が、ゆったりと背もたれに体を預けてそっぽを向いている。いや、もう既に目を閉じているから不貞寝してしまったのかもしれない。
 因みに、この男性はるかさんの旦那様だそうだ。随分歳の離れた夫婦だが・・・るかさんが大人びているからか、不釣合いには見えない。
 夫婦水入らずのところに俺が入ってしまって、男性には本当に申し訳ない気持ちになるが、形振り構っていられる時ではないのだ。
「ところで・・・」
 俺は不意に声をかけられて、思わず間の抜けた声を上げそうになって一度口を閉じる。できるだけ落ち着いた声を心がけて「はい」と返事をすると、るかさんは女らしい手つきで何かを抱き上げた。
「この子まで連れてきてしまったようですが・・・大丈夫ですの?」
 やわらかな毛に埋まったるかさんの手。俺の方に顔が見えるように抱かれた小犬は、るかさんに撫でられて気持ちよさそうな顔をしていた。
「し、しぐれ・・・っ、ついてきちゃったのか・・・!」
 るかさんは俺の驚いた声に対して、人差し指を口の前に立てて静かにするようにと合図を送ってきた。思わず両手で口を押さえ込んでるかさんの隣に目を馳せると、男性は本当に眠っているようで身じろぎすらしない。
 その様子に一息つき、るかさんの脚の上でゆったり座っているしぐれを見つめた。
「しぐれと言いますのね」
「はい・・・飼っているというわけではないんですが、懐いているようで」
 俺の方に目を向けたしぐれは、何かを伝えるかのように二度ほど小さく頷く。それで何となく彼女の言いたいことがわかってしまうのだから、俺も随分彼女のことを知ってしまったのかもしれないと思えた。
 しぐれはめいこについてのことを話してほしかったのだろう。しぐれが走ってきたのは、めいこの元からなのだ。
「少し聞いてもいいですか?」
 俺が声をかけると、るかさんは目を少し細めて首を傾ける。その手は尚もしぐれを優しく撫で続けていたが、耳は俺に向けられているようだ。
 俺は頭の中で一番疑問に思っていることをまずぶつけてみることにした。
「何故、名前を聞かなかったんですか?」
 おそらく、その質問はすぐにするべきだったのだろうし、自分から名乗ればよかったことだ。だが、るかさんは名乗ろうとする俺を遮った。言うな、と言われたわけではなかったが、言ってはいけないような気がして声に出すことは叶わなかった・・・それきり、俺は自分の名を名乗るタイミングをはずしている。
 寧ろ今言うべきじゃなかっただろうかと疑問を口にしてから思ったが、今更遅い。るかさんは少しきょとんとした後でくすくすと笑う。
「彼が名乗らなかったのですから、あの場で名乗る必要もありませんでしょう?」
「え、で、でも・・・」
 礼儀というものが、と出てきそうだった俺の口を伸ばした手で遮って、るかさんが微笑む。
 何だかこの人には逆らえる気がしない。だが、それとは別に時折儚く消えていってしまいそうに見えるのは何なのだろうか。不思議な雰囲気を持つ人だと思うのは、そういうものが見えるからだろう。
「名前を知らなくてもお話はできますわ。それに、知らない方が深く踏み込まないままでいられますから」
 それは、遠まわしに俺を拒絶すると宣言されたということだったのかもしれない。自分がそうするから、俺にも踏み込んでくるなということだったのではないか・・・もしかしたら、本当にそうなのかもしれない。
 普通は嫌な気持ちになるものだが、思わず納得してしまった自分がいて小さく笑う。それも、相手がこのるかさんだからこそのことなのだろう。
「めいこのところへすぐに行きましょう」
 まずは家に戻るのが先ですが、と付け足するかさんに、俺は頷く。
 ドク、と心音が内側から体を叩いた。
 あれだけ会いたいと望んでいても会えなかっためいこに、やっと会うことができる。俺の気持ちをぶつけることができる。それも、このるかさんのおかげだ。
「あの・・・お金は持ってませんが、家事なんかはできます。だから・・・もし人手が足りないのであれば、俺、働いて・・・」
 言いたいことが上手くまとまらずにそのまま言葉を濁すと、るかさんが口元に手を当ててくすくすと笑った。るかさんの手が離れたしぐれは、不思議そうな目をしてるかさんを見上げている。
「では、そうしましょう。わたくしのお手伝いをお願いしても良いかしら?」
「は、はい!精一杯頑張ります!」
 声を上げてからはっとして口を両手で塞いで、男性・・・旦那様に目を向けると、るかさんがまた口元を手で覆って笑った。

「う、わぁ・・・」
 車を降りてるかさんの隣を歩く。思わず感嘆の言葉が漏れるほど、俺がいた街とは違う風景。るかさんが感動している俺を見てまた少し笑っていたが、それすら恥ずかしいとは思わなかった。そんな感動の後に、やっとめいこに会えるのだという思いが強くなり、顔を引き締める。
 ちょこちょこと俺の後ろをしぐれの足音が追った。
「すみません、道案内まで」
「いいえ。どのみちお土産も持っていくところでしたから」
 少し前を歩くるかさんには見えていないかもしれないが、「ありがとうございます」と小さく頭を下げる。周りを歩く人たちの中にも随分お金持ちなのだろうと思う人はいたのだが、目の前を歩くるかさんはその中でも頭一つ跳びぬけている気がした。俺はもしかするととんでもない人にとんでもないことを頼んでしまったのかもしれない・・・今更だが。
 ふと、後ろからついてきていたはずの足音が途切れていたことに気付いて振り返る。すると、しぐれは何やら後方を見つめて立ち止まっていた。
「どうした?」
 声をかけると、まるで我に返ったかのようにしぐれは一声わんっと吠える。前を見ると、るかさんが不思議そうな目をして立ち止まっている俺としぐれを待っていた。
「しぐれ、おいで」
 少し離れた位置にいるしぐれを呼び寄せると、後ろをちらちら気にしながらも駆け寄ってくる。その小さな体を抱き上げて、少ししぐれが気にしていた方を見てみたが、人が結構通っている大通りのせいで、しぐれが何を気にしていたのかは確認できなかった。
 何か美味しそうな匂いでもしたのかもしれない。
「・・・ちゃんとついてこなくちゃ」
 意味がわかっているのかいないのか、しぐれは俺に顔を摺り寄せる。
 俺が「すみません」と言うと、るかさんは安心した表情で歩き出した。
 
 目指すはめいこの家・・・咲音の家だ。




思いついたことをマイペースに書いていけたらいいなぁと思っている暇人。



2012
~1/ 3  ツギハギだらけの今(完結・全9話+α)

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