春に世界を知った
翅(はね)を広げて
風と寄り添いながら
花と踊った
光の中で 僕は
幸せだった
幸せだったよ
色彩の海を泳ぐように
花園を風を追いかければ
太陽が僕に微笑むから
永遠を願った
夏の終わりを知った
翅(はね)は削れて
風の冷たい夜に
脆く崩れた
信じてくれる? 僕は
幸せだった
幸せだったよ?
枯れていく花をまとうように
覚めていく熱を空に放つ
満月が僕の目を閉じたら
土塊(つちくれ)に還ろう
翅に通う命は
蒼い季節に咲いた
花に捧ぐ幻
刹那飾る夢色
堕ちていく翅を包むように
儚げな白が眠り誘う
雪割りの花が目覚める頃
再会を祈って
花園に帰ろう
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